去年と比べて薄味になり支払いも安くなった?味満ん

フグのシーズンは大まかに10月から3月の半年間と言われておりますが、シーズン前半は白子が小さく後半は白子が大きくなりすぎて肝心の身質が劣ると言われております。
身(刺身)と白子の両方をそれなりに楽しめる時期は12月半ばから2月一杯ではないでしょうか。ということで友里も昨年末からフグ店の再訪を開始したのであります。

まずは東京で友里一番のオススメである「福治」を訪問した後、昨年の検証では味が濃過ぎで食後感が劣化したと判断した有名高額店の「味満ん」を訪問したのであります。

1年でフグシーズンの半年間しか店を開けない「味満ん」でありますが、シーズン中は土日も営業とフル回転と知ったのはつい最近のこと。年末年始で他店が休みの日曜に我々は入店しました。

街中の人出は少ない時期でありましたが、予想に反して店内はほぼ満席。人のことを言えた義理ではないですが客層は独特。
よく言えばセレブかIT業界系、はっきり言うと胡散臭いというか訳ありのカップルが主体。いずれもリピート客なのか店主やスタッフと軽口を叩いておりました。何とも言えない雰囲気の店であります。

まずはカウンターに座ってお品書きに目を通し、今年も毛蟹や鯖味噌煮の存在を確認。そこで我々は煮凝り、刺身、白子焼き、唐揚げ、チリ、雑炊に鯖味噌煮を頼んだのであります。

まずは煮凝りを食してビックリ。去年と違って柔らかく、しかも味わいが淡くなっているのです。いや逆に薄すぎて頼りないかも。

刺身では去年と同じくポン酢以外にアン肝タレも追加。これまた驚いたことに、去年はフグの味を消し飛ばしていたこのアン肝タレも、味が薄くなっていた。フグの味を感じ取れる(東京で最高ではないですが)ではないですか。
オマケで頼んだ鯖味噌煮も薄味に変身していたのであります。

白子焼きは大きかったけど皮が美味しくなく塩が薄すぎでイマイチ。でも唐揚げは美味しかった。

チリはいつもの通り白菜、豆腐、ネギ、春菊の量が少なくフグ身はしゃぶしゃぶが2枚だけ。もうちょっと量が欲しい。可もなく不可もなしの〆の雑炊の後、イチゴでこの夜のフグ三昧は終了となりました。

ビールにひれ酒、そして日本酒とそれなりに飲んで一人当たり5万円に届かなかった支払額。去年は鯖味噌煮を頼まずに5万円を超えていましたから、味付け含め友里的には改善されていたと判断したのであります。

 

 

 

熟成肉としては深みのない肉、ワカヌイ

週刊文春に極めて好意的に紹介された話題のステーキハウスに行ってみないかと知人から誘われたのは昨秋のこと。アメリカでは当たり前ですが、日本では最近やっと知られてきたドライエイジングビーフ(早い話が数週間風を当てて熟成させた肉)を全面に出している店。
サシたっぷりの和牛が苦手で大の赤身好きの友里がその誘いにすぐ飛びついたのは言うまでもありません。ウリはニュージーランド産1キロの骨付きリブアイだとのことで、まずは男性4名で訪問したのであります。

内装はオープンキッチンタイプのダイニング調。レセプション付近にはこれ見よがしなガラス張りの熟成庫がデンと構えておりました。

肉をたっぷり食べるには野菜も必須とまずはバーニャカウダ(1600円)を注文。野菜の量が少なく肝心のバーニャカウダ(ソースみたいなもの)も緩すぎ。アンチョビも少ないのか塩味も足りない。期待が一気に萎んだ瞬間であります。

牛肉のリエット(価格失念)、豚ではなく牛を無理に使う必要があったのか。これまたダメ出しでありました。
サーモンの温燻製(1600円)はほとんど生のような状態で、味的にも友里の嗜好には合わなかった。

前菜系がイマイチでも、メインのステーキが良ければと期待の中登場した1キロのリブアイ(8800円)。
ところで牛肉をエイジングする理由は何なのか。それは魚と同じく、タンパク質が分解されて出てくるアミノ酸によって旨みが増すからだそうですが、果たしてワカヌイの自称エイジングビーフ、ほとんどその旨み(熟成感)を感じなかったのであります。
世界一のステーキハウスと賞賛されているニューヨークのピータールーガーはじめアメリカで何店かエイジングビーフの経験を積んでいる友里、これほどまでに熟成感ない

自称エイジングビーフ

に出くわしたのは初めてでありました。またステーキに定番のベイクドポテトがないのも問題です。

続いて頼んだ牧草牛フィレ250g(3200円)も熟成感がなかったですが、こちらの方が未だマシか。割高感あるリストからのニュージーランド産ワインも後押ししての一人当たりの支払いは1万円台半ばに達してしまったのであります。

これは何かも間違いかと、年末までに2回も再訪を繰り返しましたが、残念ながら熟成感あるステーキには巡り会えなかった。
3回目の訪問では、弊社社員(本業)を連れて行ったのですが、

ルースクリスの方が美味しいからまた行きたい

とせがまれたことを最後に報告させていただきます。

 

 

スパイスを感じないスープカレー、札幌DOMINICA

大阪の有名&人気の店をいくつか訪問した結論

大阪にスパイスカレーは存在しない

に、大阪人から反発を食らった友里、東京にもスパイス感ないスープカレー屋を見つけてしまったのであります。

あれは昨夏でありましたか、友里が気に入っている「京橋屋カレー」に行こうとしたら満席&行列で断念。仕方なく付近を散策していて見つけたのがこの札幌DOMINICAであります。
2階の店へ上がる階段には、過去にTVで取り上げられたことを自慢する張り紙の山。ミーハー客は釣れるでしょうが、純粋無垢ではない外食好きには味で期待できないとの先入観を抱かせる戦略ミスであると考えます。

HPではスパイス利かせていると思わせる表記があるスープカレーのベースは4種。
オリジナル、トマト、豚骨、豆乳とすべてを制覇(1回だけではない)した友里、

スパイス感なんてないではないか

との結論に達したのであります。
この店はスープの種類に関係なく、チキン、野菜、ポークなど具によって若干の違いはありますが価格は1000円前後。ヘルシー志向の友里は4種ともすべて野菜を選択しました。

初回に頼んだのはオリジナルスープ。カウンター席で野菜をフライヤーで素揚げしている様を見て友里は一気に興ざめしてしまった。ヘルシーじゃないぞ!
運ばれてきたスープカレー、予想通り野菜は水分抜けて皆カサカサ。特に串刺しの小さな椎茸は焦げておりました。火通しは素揚げが楽なんでしょうが、雑な調理で折角の野菜摂取が台無しであります。

肝心のスープ、劇辛とある4辛(10段階の中)を選びましたが色濃い割に(真っ茶色)辛くなくスパイス感もまったくなし。
いやスパイスと相反する変な

和風出汁

を感じてしまったのであります。
あり得ない食後感で会計時に確認したら、予想通り和出汁を投入しているとのこと。これではスパイス感が出るはずがありません。

次の訪問で頼んだのはトマトベースの5辛。辛さを一段階上げて友里基準の辛口に到達。トマトの酸味は和出汁よりマシでしたが、トッピングされているフライドガーリックの主張が強すぎでありました。

豚骨ベース(5辛)も色濃いけど、目を瞑って食べたらこれがカレーだとわかるかどうか。スパイスなんて感じず、ただの辛い豚骨スープなだけ。
そして最後の豆乳ベース(5辛)は豚骨以上にカレーとはかけ離れた存在だと確認したのであります。

カレーと言うより創作スープと判断。話のタネに訪問するなら、カレーと考えない方が良いでしょう。