カンテサンスの師匠も引き出し少なかった、アストランス

岸田シェフ(カンテサンス)には出禁をくらっている友里でありますが、師匠筋のパスカル・バルポは大丈夫。
なぜか未だに3つ星を維持し続ける「アストランス」への三度目の訪問は今年1月下旬でありました。

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この店、アメックスと何か揉めたようでアメックス経由では直に予約が入らないんですね。
アメックスに頼むと宿泊ホテルのコンシェルジュ経由での予約となりますので、直にコンシェルジュへ頼んでも同じ。アメックス利用者は注意が必要であります。

さすがフランの3つ星、コース料金(アラカルトなし)が順調に値上がっておりまして、現在はワインなしが230ユーロ(2011年当時は190ユーロ)、ワインペアリング付きで350ユーロ(同290ユーロ)となっていたのには驚きました。
更に旬ものとして黒トリュフの追加設定もありまして、友里は90ユーロを追加して2皿を黒トリュフ掛けにしてもらったのであります。

まずはアミューズの位置付けなのか茸風味のスープ。
トースト香がありましたが後は酸味を感じるだけでイマイチ。更にもう1皿、フィンガーアミューズがでてメインコースのスタートとなりました。

最初はスペシャリテというマッシュルームとフォアグラのミルフィーユ。レモンの風味はありますが、単にマッシュルームとフォアグラを重ねているだけで調理は簡単。
勿論お味も2つの食材の味とレモンしか感じなかった。はっきり言って美味しくない。

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続く皿は驚嘆の一言。ホタテと牡蠣に添えられていたのは「昆布バター」。
しかもこの「昆布バター」どこか懐かしさを感じるんですね。

江戸むらさき   ごはんですよ!

を思い出してしまったのであります。

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そして何か脂っぽいものがあるなと恐る恐る口にしたら牛の骨髄。
紫蘇味?の漬け物のようなものも混ざっていて、創作を通り越して奇妙奇天烈料理としか言いようがありませんでした。

 

 

 

的鯛(これが低温調理なのか妙なテリがあってキモい)とカリフラワーの細切れもサワークリームみたいなものが添えられているだけでイマイチ。

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そして最初の黒トリュフ料理はタヤリンのようなパスタ。伸びきっていて饂飩みたいでこれまたペケ。続くラビオリのようなものはトムヤムクンのようなお味でありました。

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続く料理は鶏。的鯛は半生過ぎたけど今度の鶏は火が入り過ぎでこれまたガックリ。

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素材のみ勝負の料理(若干黒トリュフペーストが添えられている)に見えますが肝心の素材が良くないのか鶏の旨みなし。肉のメインはカンテサンスも得意とする鴨でありましたが、これにも満足することは出来なかったのであります。

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この日なんとか安心して食べられたのがデセール。こう言っては怒られるかもしれませんが、弟子と同じくデセールだけはまともなのかもしれません。

同行者は黒トリュフを頼みませんでしたが支払いは2名で800ユーロを突破。
このチープな内装とプアなワインで客単価が5万円超はあまりにCP悪い。

同行者は他腹だとしても再訪しないと言っていたことを最後に付け加えさせていただきます。