「月刊テーミス」をご存じですか。企業向け年間購読が主体の月刊誌なので書店では見かけないようで、私は取材を受けるまでその存在を知りませんでした。
その8月号の84ページからの2ページ記事「『格付けグルメ本』は無責任でお粗末だ」と題する記事で、いくつかコメントさせていただいております。勿論「ミシュランガイド評論家」(アンチの方達、冗談ですので本気にしないでくださいね)として、主にミシュランガイドについての発言です。
ちょっと驚いたのは、ミシュランがターゲットの特集記事なのに柳生九兵衛氏にもコメントをもらっている点であります。ちょっと担当ジャンルが違うなー、と。
会社や取引先でこの月刊誌を見かけましたら、ぜひお手にとって読んでください。私のコメント掲載記事よりもっと面白い記事が満載です。実は送ってもらったものに目を通して一気に読み込んでしまいました。
「大喝」というコラムでは、マスコミの「臆面なき変節」を指摘するため、多くのマスコミがスルーする創価学会と大新聞社の関係にも言及しております。
わかっていながらあまり触れない問題を取り上げた「石原慎太郎『オリンピック利権』の全貌」の他、大マスコミに対する問題提起、財務省や竹中平蔵批判までありますので反骨精神旺盛な友里征耶としては大変読み応えのある内容でありました。
物事は一方向から見ているだけではその本質はつかみにくい。色々な角度から検証する、違った斬り口の意見も耳にすることが必要なのではないでしょうか。
特に読売新聞やサンケイ新聞を購読されている方には、「柔軟な頭」をつくる意味でもぜひ読んでいただきたいと思います。ちなみに我が家の購読新聞には「読売」も含まれております。
月刊テーミス
今年になって訪問した店 短評編 17
ある程度予想していた谷亮子選手の金メダル逃し。一瞬の隙で勝負が決まる格闘技のしかもトーナメント制ですから、必ずしも実力のある人が勝ち残るとは限らないでしょう。
しかし友里的には納得がいかないのです。試合後の谷選手は以外にサバサバしていて「主婦に戻る」と言っていました。TVなどマスコミでは賞賛の嵐ですが、こんなことを書くと怒る人もいるかもしれませんが、私は主婦に戻るのは先日の選考会を兼ねた大会決勝で敗れたときではなかったかと考えます。
金をとるのに最適な選手を選んだと連盟の偉い人が判断したようですが、この結果責任はどうとるのでしょうか。先の決勝で谷選手に勝った選手は今どう思っているか考えているマスコミはいるのか。
勝負は時の運ですから結果は仕方ない。しかしその過程は重要ではないかと。今回ベテラン野村選手の代わりの若手は1回戦で敗れたようですが、それはそれで仕方がないと納得します。野村選手を出していたらもっと勝ち進んでいたかもしれませんが、選考会(あくまで参考なのでしょうが)で負けているのですから仕方ありません。選考会もオリンピックも同じ一発勝負。選考会の一発に負けてオリンピックの一発だけ勝てると思うのはどう考えてもおかしい。
48キロ級はどうせ頑張っても「特別待遇」の谷選手に良いところをもっていかれるとクラス替えをして谷選手を避ける選手、モチベーションが上がらない選手も多いと聞きました。
私は谷選手の引退で、やっと柔道女子48キロ級が正常に戻ると考えます。
さて3店です。
桃の木
2つ星和食の「菱沼」の後にオープンした当時から、やたらとマスコミに露出、ライター達が絶賛していた全網羅的な中国料理店です。
四川風、広東風など色々な地方の料理を出していますが、料理は広く浅くというか、ディープな郷土色は感じません。
敢えてここの料理を表すれば、「香りを重視する調理」と言えるでしょうか。豆板醤とトウチを使用しない「麻婆豆腐」、友里には物足りなかったです。
ザ フレンチ キッチン
グランド ハイアットホテルに新しい形態(ビストロ料理のブッフェ)が登場してきました。鉄板焼といい、このビュッフェといい、このホテルのレストラン、集客に苦労しているのかコンセプトの大変更をよくします。
サラダステーション、ハムステーション、チーズステーション、前菜ステーション、オムレツステーション、肉類ステーション、デザートステーションと各ステーションには取り放題の料理が盛られております。肉類はその場で火入れしているものもあり、パテ、豚、仔羊、牛などビストロ風な料理も並んで大人が7300円。最近は「食べ放題の友里」と揶揄されているようですが、家族連れ(子供は約半額)でホテルのレストランを利用する場合は充分もとがとれると思います。
幸村
久々の鱧の時期の訪問です。しかしこの主人、東京生まれで成人近くまで東京で過ごし、また東京へ戻ってかなり月日が経つというのにどうして「京都訛り」を連発するのでしょうか。幼少期に京都で育ったなら大人になっても抜けないのはわかりますが、これは誠に不自然。
今回は、客によって骨切りしない鱧を再加熱している現場を目撃してしまいました。
詳しくは「モウラ」の8/18に掲載します。
「モウラ」更新しています
最近よく見る東京の高額和食のコース制、最近は1コースオンリーの店も多くなってきたようです。
歩留まりを考慮した食材の有効利用、店側からは理想的なシステムですが、J.C.オカザワに言わせるとその「お仕着せ」が面白くないようで、和食屋訪問経験の少なさの言い訳にしております。
先月だったか6月だったかある月の日曜、「分とく山」が20周年記念パーティをしておりました。継続も力なり、昨今の若手の和食店との差別化が難しくなっていると思いますが(逆に差をつけられている場合が多い)、東京での「コース1本」のはしりの1店ではないでしょうか。
では京都はどうだと言いますと、「1本のみ」は少ないと思いますが、多くの京料理屋がコース制を取っています。カウンター割烹の体裁の店でも。
そんな中、先日久々にこれが本当の「割烹」かなと思う店を再訪したのです。
祇園丸山近くの「阪川」。お任せコースもありますが、基本は多々あるお品書きからの単品注文であります。好きな食材、調理法を自由に選べるのが外食の基本だと思いますので、リピート客含め外食好きには使い勝手が良いでしょう。
その他、多店舗展開で良い先入観をもっていなかった「たん熊 北店」の本店カウンターも基本は単品注文でありました。
今現在、深夜ではなく夜のオープン直後から単品注文を受け付けている高額和食屋が東京に存在しているでしょうか。
食材の有効利用が出来ない単品注文システム、店側のリスクや手間暇の増大を嫌う店が多いのが残念です。
かくいう「阪川」も仕出しのようなことをして食材の有効利用に努めているようです。「たん熊 北店」も座敷でのコースがありますから、カウンターのみの店とは条件は違いますね。
さて「モウラ」に銀座の3つ星鮨屋「鮨 水谷」をアップしております。「さわ田」の人気が落ち着いた今、現在最も予約が取りにくい「高額鮨屋」ではないでしょうか。
ぜひお立ち寄りください。
http://tomosatoyuya.moura.jp/