本日は愚痴であります。
猫も杓子も高額店を出したら予約困難になるという、高額飲食店バブルのまっただ中の東京。
特に鮨屋は入れ食い状態(客を釣り放題)でありますね。
そんな中、無理して(見栄張って)高額店に通っている友里、高額店常連客を見て大きな勘違いをしてしまった。
会社経費だと思うのですが彼らの支払額、半端な額じゃないんですね。
料理(コース価格)が10万円、20万円というだけでも驚きですが、会計時の支払額が驚嘆の一言。
数百万でも椅子から転げ落ちなのに、上は数千万円と聞きますから崖から転げ落ち
上記の金額は「一ヶ月分の掛け」ではなく
一回(一晩)でしかも2名とか数人の飲食代
なんですよ。
当然ながら、ワインはあのロマネ・コンティだとかアンリ・ジャイエだとか人気やレアなワインが含まれた金額であると思うのですが・・・
そこで友里は昨秋考えたのです。
そんなバカ高い値付けでも喜んで飲む富裕層が居るなら、関連会社でレアワインをリーズナブルな価格で売ったら
飛ぶように売れまくるはず
だと。
よって、レアでしかも古酒の範疇に入りかけているワインをリーズナブルな価格設定でネット販売を開始したのであります。
ところ~が、ロマコンなど一部のベタなワインを除いてなかなかお呼びがかからないんです。
特に巷では超入手困難、垂涎の的であるアンリ・ジャイエがまったくの放置状態。
この現実をしばらく受け入れられなかった友里でありますが、最近になってこの手の富裕層が通っているという高額飲食店(ワインバー含む)の様子を漏れ聞いてある意味納得したのであります。
その理由とは
現在の富裕層は真の意味でワインに詳しくない
彼らは何十年も前の古酒も飲んでいるようですが、最近のこの手の高額店、
液面がコルク下端から数センチ以内
なんだと。
ミッシェル・ゴーヌーのような冷涼なセラーで長期保管した「蔵出し」ならいざ知らず、まずは蔵出しでもあり得ない液面の高さに驚いた友里なんですが、その実態を聞いて納得したのであります。
なんと
リコルクもの
なんですね。
これなら液面が高いのは当たり前。
古いコルクを引き抜いて、新しいワイン(昔のしっかりしたシャトーでは同じヴィンテージのワインを入れたそうですが)を継ぎ足して新しいコルクを打つのがリコルクものですから液面が高いのは当たり前。
しかし、昔のワイン愛好者(ワインラヴァー)ならこの手のリコルクものには手を出さないのが常識だったのであります。
リコルクものは別もの
これが昔のワインラヴァーの常識だったからであります。
敢えて好んで飲むとしたら、水の味もわからないと揶揄された一部のアメリカ人くらいではないか。
ホンモノの古酒は当たり外れが多く、瓶差によって飲後感はバラバラ。
当たったときは凄いですが外れたときはその反動が大きい。
でもそれが古酒ラヴァーの楽しみの一つでもあったのですが、最近の富裕層は「new rich」もしくは「upstart」ですから、良い状態の古酒を知らないではないか。
友里は1990年代になってからワイン(特に欧州)の造りが変わった(早飲みスタイルに変わった)と主張しております。
よって20世紀に既にワイン愛好者だった人が味わった古酒(これがホンモノの古酒)と、最近の富裕層が体験している古酒は別ものである可能性が高いのです。(現在流通している古酒は、せいぜい1990年前後でそれ以前があっても前述のようにリコルクもの ジャイエものも1990年以降が主体で偽物も多いとか)
日本だけではなく欧州の高額店でも、1980年以前のワインはほぼ見かけなくなりました。
ホンモノの古酒を知る人は友里含めかなりの年齢に達しておりますから、今さらジャイエだとか50年以上前のワインを買う必要がないのではないか。資金的にも厳しい年齢ですし。
また高額なワインを買える最近の自称ワイン好きの富裕層が友里を良く思うはずがなく(どちらかというとその手の人を否定的に書いてきましたので)、よって販売が芳しくないのだとの結論に達したのであります。
こんなことなら秘蔵の「Dr.BAROLET」なんて売り出しても見向きもされないんではないか。(存在自体を知らないかも)
株投資と同じく、見立てを間違えたかもと落ち込んでいる最近の友里であります。