新年早々訂正をさせていただくことになりました。
お恥ずかしい話ですが、講談社ポータルサイト「モウラ」での担当コラムですが、1/7からの掲載は間違いでありました。私の勘違いで1/17(木)からのスタートとなります。7と17を間違えました。ここにお詫びとともに訂正をさせていただきます。
そのかわりどのようなものかをちょっと先に書かせていただきます。
ミシュランネタとお話ししましたが、昨年末に展開したミシュラン批判を続けるわけではありません。いくらツッコミどころ満載のミシュランガイドでも週に2回更新していたらすぐネタ切れしてしまいます。
では何かと言うと容易に想像できることですが、ミシュラン掲載店に限定した友里流の「店評価」であります。150店ありますから週2回だと75週もかかってしまう計算になりますが、そこまでは引っ張れない。よって掲載店すべてを取り上げることにはならないと思いますが、主だった店は極力優先的に書いていきたいと思っております。勿論レベルの低いミシュラン調査員が「過大評価」した店が主体になるのは予想できますね。
昨日今日来たばかりの外人調査員やホテル上がりの日本人調査員とは違って、店の都合良い口上をそのまま信じず、店の変遷から経営陣、営業方針、そして「勘違い度」などミシュランとは違って何歩も踏み込んだ評価をしていきたいと思います。
栄えあるスタート店は、あの宅配ピザ「ピザーラ」のフォーシーズが経営を引き継いだ「ジョエル・ロブション」であります。
どうぞお楽しみに。
お詫び
ジョージアン・クラブがなんと営業譲渡
正月早々あまり嬉しくないニュースです。読者の方からの第一報ですが、あの西麻布のグランメゾン、ミシュラン1つ星のフレンチ「ザ・ジョージアン・クラブ」がどうやら閉店するようです。吉村オーナーが「ひらまつグループ」に1億6000万円で営業譲渡するとか。まずはひらまつグループのニュースリリースをご覧ください。
http://www.c-direct.ne.jp/japanese/uj/pdf/10102764/00067648.pdf
予定では5月からひらまつグループ運営の「オーベルジュ・ド・リル トーキョー」としてオープンするようです。
ミシュラン星付き掲載店として半年持たずの閉店はレコードではないでしょうか。ミシュランも何を調査しているのか。出版から1か月後に営業譲渡の基本契約の締結をしたということは、その数か月前から下交渉をしていたことになります。少なくとも出版時にすでに吉村オーナーの経営意欲はなくなっていたことがわかります。
最近はあまり集客が芳しくなかったとの情報を得ていましたが、ここまで深刻だったとは思いもよりませんでした。平日の一般客が少なくても、あの「箱」を生かした週末のバンケットさえ順調ならば継続が可能だと思っていたからであります。「ひらまつ」も昔、一時の不振をバンケットに活路を見出して乗り越えたくらいバンケットは粗利が稼げるはずなんですが、それも尻つぼみだったのでしょうか。
オープン当初は1日数組、いや1組といった日が続いたはず。それを乗り越え2000年前後にブレイクしたジョージアンですが、また元に戻ってしまったとしても、何か打開策があったのではないか。昔は値付けの安いワインを飲ませていただいた一個人客としてさびしい限りであります。またここで披露宴をした方たちも残念に思われるのではないでしょうか。
ジョージアンに関しては、何年も前からシェフの交代提言をしてきましたが、やはりグランメゾンは「シェフの使い捨て」が必須ではないかといった持論を確認した次第であります。
それにしてもひらまつグループ、この数年の席数の増大は尋常ではありません。ASO、コンラン、ボキューズなどいったい何軒造ったことか。ブランドをいくつも持つことによって、「屏風と飲食店は広げたら倒れる」という定説を回避しようとしているのでしょうが、この自転車操業のような出店ラッシュ、昔のソーホーズとの違いを証明するにはあと数年は必要でしょう。
今回ひらまつグループは、得意のバンケットで絶好の「箱」を手に入れたと考えます。宴会専門のような箱としましては「キャーヴ ひらまつ」がありますが、ジョージアンの建屋はそれをはるかに上回るインパクトがあります。しかし料理があの「リル ナゴヤ」並みで客が釣れるのかどうか。
「オーベルジュ・ド・リル ナゴヤ」は来週の日刊ゲンダイ、そしてブログで取り上げる予定ですが、簡単にいえば「高いだけの店」。名古屋地区のバブルで集客は順調なようですが、あの料理と値付けの高過ぎるワインをそのまま東京へ持ってきたらまずは食通はじめ自腹客は通うことはないでしょう。コンランと同じくバンケットをメインに考えているようですが、年間売上4億8000万円と最盛期のジョージアンの実績をかなり上回る目標設定、果たして目論見どおりいくのかどうか、ひらまつグループのお手並み拝見であります。
名古屋店のシェフは本店からの外人ではなく、数ヶ月「リル」へ研修に行っただけと聞きました。本店から回せるほど人材が豊富ではないようですから、この東京店のシェフもひらまつグループの人材から選ぶのではないかと思います。よって東京店も名古屋と同じようなクオリティにしかならないと考えますが、名古屋とおなじく盛況となるかどうか、その結果は今年末にはわかるでしょう。
謹賀新年
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
早いもので友里征耶として5回目の元旦ご挨拶となりました。デビュー当初は「一発屋」というか、その一発も当たらず出版と同時にひそかに埋もれてしまう可能性が大きかったですから、平成20年もまだこの活動をやっているとは想像もつきませんでした。
性格の悪い料理人、客を大事にせず利益ばかり考えている経営者、店や料理人との癒着しか考えていない料理評論家、ライター、自称ジャーナリスト、放送作家の方たちにはお邪魔でしょうが、出来るだけ長く続けさせていただきたいと思います。
家柄偽装問題、ミシュラン批判で注目されたこともあるでしょうか、ブログを含めてHPへのアクセスはおかげさまで順調に伸びております。平日のセッション数は7000、ヒット数は13万をコンスタントに超えるまでになりました。あらためてここに御礼申し上げます。
さてこのHP以外の今年の主な活動予定は、友里のベースロードである「日刊ゲンダイ」のコラムが一応3月末まで続く予定です。そして昨年末にご連絡しましたが講談社のポータルサイト「モウラ」で1/7(月)から週2回(月、木)コラムを担当することになります。ミシュランネタですから多分年末のミシュラン発売まで続くと思います。
出版としては年末のミシュラン発売(といっても昨年のような注目はないでしょう)に合わせて講談社から出すことができれば、そして掘っていただいた井戸元といいますか、グラフ社からも出せればと思っております。マスヒロさんのミシュランガイド本のように、薄くて内容のないものなら簡単に出せるのですが、売れ行きを考えるとしっかり企画しなければなりませんからまだ白紙状態であります。少なくともJ.C.オカザワとの共著はないと思います。
あと単発で週刊現代、週刊文春、女性自身、週刊朝日など週刊誌や文藝春秋などの月刊誌からお声がかかることを期待して今年も頑張っていこうと思っております。どうかよろしくお願い申し上げます。
今年も限られた予算の中で店訪問は続きます。読者の皆様と今年はお店で遭遇するかもしれませんね。かなりお酒を飲みますが取り乱さず食べまくっている楽しそうな男女のグループを見かけましたら、その中に友里がいるかもしれません。
それでは今年もまた一年、お付き合いをよろしくお願い申し上げます。