謹賀新年

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
昨年末から引きずっている世界同時不況、そう簡単には脱出できないのではないか。言い方は極端ですが、簡単に脱出してしまうと今までの「膿」が出きらず、アメリカや日本の前指導者たちの失政を覆い隠して問題点を先送りするだけ、真の不況脱出にならないような気がします。
アメリカ、日本に限らず、国や企業の指導者の失策は個人的にほとんど責任を追及されません。(大量虐殺など非人道的な事をした独裁を除いて)
そんな生ぬるいことをやっているから、国や企業は同じような過ちを繰り返していると考えます。
景気回復→売り上げ・注文増大→設備投資増強→景気後退→損失発生・リストラ・規模縮小 を何回繰り返せばいいのか。
景気は波があるのは当たり前です。右肩上がりが永遠に続く訳がありません。自己責任がない指導者たちは、自分の代には景気後退がないと踏んで過剰な「拡大路線」をとるのでしょうが、それが将来の社員たちの悲劇を生むわけです。
国だけではなく、大企業も何代にもさかのぼって個人的に経営責任を追及して膿をだすことをしなければ、国や企業の指導者はまったくの「ノーリスク・ハイリターン」な職業となり、いい加減な政策・経営を繰り返すだけとなるでしょう。
国や企業の運営は結果がすべてです。たとえばキャノンの大分工場、ここへの進出を最終判断した当時の最高責任者の責任を問う声が上がっていないのが不思議です。
個人の問題、たとえば投資失敗や離婚はモロに個人に跳ね返ってきますが、団体の中での個人の判断の失敗が見逃されるのは不公平。
そんなリスクがあるなら、引き受ける人がないとの反論があるかもしれませんが、そんな柔な人は指導者にならなくて良い。控えは一杯いるのです。
料理人と同じで、国や企業の運営者にもより大きな「緊張感」、たとえて言うなら「命掛け」の根性が必須であると考えます。
今年は出版2冊の予定の他、例の裁判の控訴審の結審があるはずです。この1年も緊張感もって望みたいと思います。
本格的なスタートは5日の週からとなりますが、本年も「友里ブログ」、よろしくお願いします。

2008年訪問のベスト3

2008年も今日で終わり。個人、本業、そして友里としての副業と色々なことがありましたが、あっという間の1年でした。
2008年は外食生活としては非常に充実、いや偏った1年であったと思います。ミシュラン掲載店の検証という「モウラ」の企画で食べまくった星付き店。このレベルの店をこんなに訪問することはもうないであろう人生最初で最後の良い経験をさせていただきました。
あらためてこの企画を提案していただいた講談社に感謝いたします。
来年は黒本(シェフ・板長を斬る)を出して6年目となります。単なる外食好きの素人がその後も本をいくつも出し、週刊誌、月刊誌、FM、TVに出られるようになるとは夢にも思っておりませんでした。自己顕示欲の強い友里としては非常に有り難く思っております。
これもアンチを含めた読者の方々の支えがあったら。ここにあらたえて御礼申し上げます。
さて、2008年最後を飾るブログは「今年訪問した店 ベスト3」です。「ガチミシュラン」で3つ星にした店を除外した中での3店は以下の通りであります。
シェ・イノ
残念ながらミシュラン2009年版では未掲載となりましたが、これぞフレンチの王道ではないか。
創作は基本あっての代物。ヌーベルも古典がしっかり存在してこそ目立つものと考えます。
クラシックだ、濃厚すぎる、と何も考えずただ毎日食べ歩いているだけのミシュラン調査員の胃には負担がかかるでしょうが、料理は本当に美味しい。
真のフレンチは「炭火焼き」や「長時間ロースト」だけではありません。ぜひこの店の料理を食べて日本のフレンチを見直してください。
トラットリア・トルナヴェント
行く度に料理が増えているというか、新しい料理がラインアップされているピエモンテ料理店。イタリアンは郷土色あってこそのもの。わざわざ和風にアレンジしてまで食べたいとは思いません。
ディープな地元イタリアン料理を食べ飽きてないならば、創作和風イタリアンの「アロマフレスカ」や「カノビアーノ」へ行く前に、まずは本場色のあるこの店で「イタリアン」を確認してください。
ドン・ナチュール
過食のオコチャマ・来栖けい氏が不自然に絶賛していたので良い印象を持たなかったのですが、行く度に美味しく感じてきたステーキ店。
肉質はまだ「あら皮」に及ばないかもしれませんが、支払額を考えたら東京トップレベルの食後感を得ることでしょう。
もう少し安いボルドーワインを揃えてくれたら有り難い。
来年なるべく早い時期に、サイトの大幅なリニューアルを予定しております。
生まれて初めて読者から批判を受けたのがショックだったのかコメント欄を事実上封鎖してしまったタレント・来栖けい氏でありますが、叩かれ慣れている友里としましては、逆に何らかの形で読者の方々に「書き込み」が出来る場を提供したいと前向きに考えております。
皆様、今年も一年大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
どうぞ良いお年をお迎えください。

2008年 期待はずれだった3店

「2ちゃんねる」のグルメ外食掲示板では、友里スレの人気(99%アンチですが)はダントツのようです。
私も読者からの情報で時々2ちゃんをチェックしているのですが、デビューして6年近く、書き込みが1000になるとスレッドを立て直すのですが、いったい何10本のスレが立ったことか。
最近は来栖けい氏も例のやりとりで2チャネラーに注目されたのか書き込みのピッチが上がっておりますが、まだまだ友里の比ではありません。なぜここまで執拗に罵倒の書き込みを彼らがし続けなければならないのか。
しがらみのない率直な意見のため気分を悪くした料理人、ヨイショライター、料理評論家、放送作家、業界人、文化人、店経営者、大企業のサラリーマン経営者は数知れず。
でも彼らが直に書いているとは思えないのです。以前にも書きましたが、書いているのは一般客や一般読者が多いのではないか。
自分の好きな店を斬られてまるで自分の人格を貶されたと感じた思いこみの激しい一般客や、こんな奴より俺の方が経験、舌、知識が上だと思う外食好きの一般読者ではないかと思うのです。
2ちゃんではないですが、「鎌寿司」がらみで酩酊メールを何通も送りつけてきた寿司通い漬けの人もいましたし・・・
料理の作法ふくめて私より突っ込みどころが満載のマスヒロさんのスレがまったく不人気なのがその証左ではないか。マスヒロさんは、最近店の批判をしていませんので。その他、私よりずっと知名度あるさとなお氏はじめ他のヨイショライターのスレも見当たらないことからも(やまけんを除く)、この推論は当たっている可能性が高いと考えます。
彼らの特徴は、都合の良いところ(揚げ足)だけをとって、繰り返し書き込んで悦に入っているところです。
以前、デパートの寿司屋へ行くと大間のマグロが良く出る、大間近辺でとれたメジ(本マグロの幼魚)が開店寿司に出回っていると読者から聞いた、と書いただけで、「友里はシビ(マグロの成魚)とメジの区別がつかない」との書き込みが最近よく目につきます。
彼らは勝手に私がデパート寿司と回転寿司で「大間のマグロ」を食べてシビとメジの区別がつかないと揶揄しているのですが、私は回転寿司で大間のマグロを食べていない。看板を見ただけです。食べ比べていないのに、違いがわかるわからない、もないのですが、彼らはそんな真実はどうでもいいのでしょう。
さて今年期待をもって訪問し、がっかりした3店です。いずれも有名人気店でありますので、また常連からお叱りを受けるかもしれません。
コート・ドール
値付けに対して食材の質やポーションは悪くはないのですが、何と言いましょうか、キレがなくなった斉須料理。スーシェフがやめたことも原因かもしれません。
昔の勢いを取り返してもらいたいと思います。
福臨門
ここまで添加物が多くなっているとは思いませんでした。超高額店であるだけに誠に残念。
ただし二階堂ドットコムによると、友里のコラムの反響からか常連にはMSGなしでの調理を披露しているとか。
今後も常連だけではなく一般客にもMSG無添加の料理を出し続けていただければ有り難いことです。
レディタン・ザ・トトキ
最近の「店評価ブログ」で詳しく書きましたから多くは語りません。
昔は少々高いながらも美味しい料理だったのですが、最近はただの超高過ぎる創作フレンチ。オペレーションも悪く皿出し遅くて4時間半は苦痛でありました。
そういえば2ちゃんで、フレンチで4時間半は当たり前、みたいなことが書かれていました。
今日日、チーズなどでゆっくり歓談せずアミューズから最後の皿が出るまで4時間半以上かかる店は「エル ブジ」くらいしかないのではないか。
私が言いたかったのはチーズやデザートを食べながらゆっくりと過ごした4時間半ではないということです。メインの後のゆったりした歓談なく無意味に4時間半が過ぎたことを嘆いたのですが、アンチにはその真実を理解したくなかったようです。
明日は今年の最終回。今年のベスト3です。