今日のお題は「ニッサン」だろうと昨晩予測された方も多かったのではないでしょうか。友里には政治ネタ、経済ネタは似合わないと言われるかもしれませんが、性格上言わずにはいられないのがこの日産下方修正報道。
日産の大幅下方修正、雇用削減、スポーツ活動の休止が大きく取り上げられていますが、ゴーン社長始め経営陣の報酬減額の低さを指摘するマスコミは皆無であります。
スポンサーとして配慮しているのでしょうが、あまりに腰が引けているのではないか。
これだけ大がかりなコスト削減をするからには、ゴーン社長の報酬も世間の社長並みに下げたのかとIRを見て私は唖然。10%しか下げていないではないですか。
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2009/_STORY/090209-02-j.html
労務費を20%圧縮、生産台数を20%減産、設備投資は2008年度に21%削減し2009年度は更に14%圧縮、と軒並み20%以上の削減策をとり、この4月に入社予定のスポーツ選手もいるというのにスポーツ活動を停止するのもかかわらず、取締役及び執行役員の報酬のカットはわずか「10%」なのです。2008年の賞与は支払わないとありますが、営業赤字なのですから当たり前であります。
私はゴーン社長たちの報酬額が数千万円でしたら、10%のカットでも声高に文句は言いません。しか?し、ゴーン社長の受け取る報酬額は桁が違っていたはず。取締役の平均報酬額が億をはるかに超えていたはずですから、ゴーン社長の報酬額は下手をすると二桁億円かもしれないのです。
少なく見ても10%カット後の可処分所得は数億円あるのではないでしょうか。もともとが貰いすぎであります。
「最悪のシナリオが現実になった」と言うのなら、まずは自分の報酬を90%以上カットし普通の社長の報酬額(数千万円)という「現実的な報酬額」に戻すのが、ハイブリッド車を軽視して出遅れてしまった社長の取る「矜持」ではないでしょうか。
そうしなければ日産社員のモチベーションを保てるとは思えません。日産社員はゴーン氏に舐められているとしか思えないのです。
月700万円の賃貸マンションからは引っ越ししたと聞きましたが、相変わらず贅沢な暮らしをしているのでしょう、ゴーン社長。
今考えると、しがらみがないだけの人がただコストをカットしただけの凡庸な人に見えてしまいます。
我々は今回の組織変更によって、このグローバル危機を乗り越えるだけでなく、事態の収拾に備えて、急速な力強い成長を果たす態勢を整える。組織は変化し続ける経営ニーズに柔軟に応えなくてはならないが、日産には将来を担うに十分な人財、多様性、そして経験があると信じている。
とゴーン社長は宣っていますが、己を律し矜持を示すまともな社長と取締役がいないのが日産の悲劇かもしれません。