「祇園 さ々木」と簡単なお茶屋遊びで9万円

昨日のブログで、東京人の京都コンプレックスにつけ込んだ門上武司氏の小遣い稼ぎとしか思えない企画を取り上げましたところ、事情通、京都在住の方などから「募集金額が高すぎる」とのメールをいくつもいただきました。まずは簡単にその内容を記します。
「祇園 さ々木」での2時間あまりの割烹料理、現在の場所に移転後は多少値上げているそうですが、それでもお酒を飲んで2万5000円以内。お酒をほとんど飲まない門上さんの企画ですから、酒類は別会計になっている可能性が高いと思います。
そしてお茶屋遊びです。まず前提ですが、この「杉きみ」、祇園甲部などいくつかある花街の中では決して格が高いと言えない「宮川町」にあります。そして「杉きみ」自体も格が高い店ではないらしい。ブライトンホテルと組んで客を取っているとの噂も聞きますから、その「格」はおわかりいただけると思います。
甲部のそれなりのお茶屋で、「菱岩」「川上」「瓢亭」「あと村」辺りから半月弁当・松花堂弁当プラスαの仕出しを依頼して、酒類と簡単なツマミ類等を出して貰い、客数3?4名に芸妓・舞妓ニ名と地方ニ名で、たっぷり二時間以上楽しんでも総額で一名あたり¥3.5?4万だそうです。
今回は「祇園 さ々木」ですでに食事を済ませていますから、仕出しは不要。格落ちの場所で仕出しもなく、客も18名と団体なので一人当たりの費用はもっと安く上がることは明白です。
ライオンズクラブやロータリークラブでは、20名前後のお茶屋遊びを企画することがあるそうですが、そのような場合の実際の費用は2万5000円前後(仕出し弁当入れて)とも聞いております。
つまり、今回の門上さんの企画は、原価が募集額(税別で9万円)の半値くらいだというのが、お茶屋遊びに詳しい京都在住の方、料理屋の主人、置屋関係者の一致した意見とのことでした。
京都事情に疎い東京人を狙い撃ちしているとはいえ、上記のデータが真実ならば「ぼったくり」に近いのではないでしょうか。
東京人に京都の伝統などを教えたい、啓蒙したいとの崇高な考えがあるならば、もっと良心的な募集金額にするのが、大会社の支援を受けて料理雑誌などを主宰している公人の「矜持」であると私は考えます。
大きなサヤを抜きたいなら、

この企画の全編を通して、女将の人柄に触れ、京の心に親しんでいただくこと。皆様と女将との出会いが、「ほんまもんの京都」への扉となりますことを祈念して…老若男女問わず、歓迎いたします。

といった綺麗事を言って欲しくないと思うのは友里だけではないでしょう。
友里掲示板
http://tomosato.net/bbs/

東京人の「京コンプレックス」につけ込んだ門上武司さん

友里掲示板の書き込みから、関西のリトルマスヒロ・門上武司
氏の金稼ぎと思われるイヴェントを知りました。
露出好きな京都のお茶屋の女将を引っ張り出して、東京で京ブランドに弱い東京人を対象にした講義と京料理屋(実は創作料理)とお茶屋体験企画です。まずはご覧ください。
http://www.rizble.jp/pdf/090318_rizble.pdf
9名と少人数制ではありますが1回の参加費用が3万1500円。3時間とはいえ、教えてくれる料理が家庭料理に毛の生えた程度(おばんざいと言うのでしょうか)ですから高いですね。
圧巻なのが最終4回目の企画。「祇園 さ々木」の食事と女将の店「杉きみ」でのお茶屋遊びだけで9万4500円です。京都までの旅費や宿泊費は入っていません。
「祇園 さ々木」の食事代はたしか1万5000円前後ですから、かなり高いのではないでしょうか。お茶屋遊びと言っても、東京の一見素人相手のただの体験遊びですし、食事後ですから仕出しも必要ありません。20時半からの疑似お茶屋体験に7万円以上かかるはずがないと私は考えます。
だいたい「さ々木」はピザ窯つかった創作和食の店です。この店の料理を食べて、京都の伝統を知ることが出来るのでしょうか。
門上さんの案内状は3月吉日とありますが、書き出しには「まもなく啓蟄・・・」とありますから、3月はじめに配布されたのでしょう。そして3月30日には自分のブログで宣伝しております。
http://www.kadokami.net/weblog/2009/03/30/post_221.html
おそらく募集が芳しくないため慌てて宣伝したと思います。
「杉きみ」なるお茶屋、地元在住の方から、立地も含めてそれほどの格のあるお茶屋ではないと聞きました。ライターや有名人と結構つるんでいるようです。
http://ameblo.jp/bsuketto/day-20060320.html
関谷江里さんの2006年9月17日のブログには「杉きみ」が登場しています。
http://erisekiya.cocolog-nifty.com/kyototokyo/cat5662396/index.html
ブライトンホテルとただならぬ仲の関谷さんとも関係があるようですから、どういう店なのか推測できるというものです。
京ブランドに弱い東京人ではありますが、大阪人・門上武司氏のCP悪い企画、間違って申し込まれた方がいらっしゃいましたら、ぜひ情報をいただきたくお願い申し上げます。
友里掲示板
http://tomosato.net/bbs/

最近訪問した店 短評編 13

昨晩、ある集まりからの帰路、雨が降ってきたのでタクシーに乗ったのですが、かかっていたラジオを聞いてビックリしました。
「プロ野球」、始まっていたのですね。まったく知りませんでした。
ちょうど8回に広島に逆転されてジャイアンツの敗戦が濃厚となっており、気分良く家に帰れました。
真のジャイアンツファンというのでしょうか、負けると非常に心地よい。私の他にもナベツネが引退したら応援するという人も多いのではないでしょうか。政治、マスコミ、そしてスポーツへと老害をまき散らす方ははやく縁側で孫や曾孫の世話をする隠退生活に専念してもらいたいものです。
こんなことを書くと、ますます読売系からの仕事のオファーは来なくなるでしょうね。
さて3店です。
ラ・リューン 東麻布
私がシェフのポテンシャルを感じている数少ない店の1つです。オススメを尋ねる読者の方に教えて、ほとんどの方から満足のメールをいただいております。
今回は久々の訪問。「野ウサギのロワイヤル」があるとの情報で駆けつけました。あの「レトワール」の三鴨氏のロワイヤル以降食べておりませんでしたので。
期待したロワイヤルは私のイメージ(三鴨式)とは異なるもの。濃厚ではありますが、カカオとマールを使っている反面、ニンニクを使用していないとか。不思議な味で自分的には疑問でありました。
次回は普通のプリフィクスを頼むことにします。
御料理 はやし 京都
やっと夜に訪問することが出来ました。1万5000円コースを。
飲んで食べて2万円前後、王道な京料理でCPも悪くなく、満足しました。明日の日刊ゲンダイのコラムに掲載予定、ということは今週土曜の「店評価」でアップしますので、お楽しみに。
Hajime 大阪
行ってきました、過食のオコチャマ絶賛のフレンチ?です。
一言でいうなら、皿の中の食材に「温度差」をつけ、低温ローストを多用した甘めの調理の連続でありました。
私は前から食材の質がわからなくなる(結果的には質を問わない)低温ローストに疑問です。何でも低温が良いなら、「炭火」は絶滅するぞ。良い質の肉は強火で焼いてもらいたいものです。
ワインも高く、この店がフレンチのトップレベル? 
オコチャマ、そのジャッジこそ「ありえな?い」。
金曜だというのに我々入れてわずか3組。寂しかったです。
思ったより若いシェフのお見送り。料理もお見送りも「リトル カンテサンス」といったところでしょうか。
一皿ごとにパンをつけてお腹一杯にする戦略、見直してもらいたいものです。
師匠のブラスはこんな料理を目指していたのではないはずです。
友里掲示板
http://tomosato.net/bbs/