いつかは叩かれるだろうと思っていましたが、ここまで総スカンをくらうとは本人も想定外だったでしょう、グッドウィルの折口 雅博さん。「なんとか王子」と称され、さわやかな若者が持て囃されている中、コブラヘアーと言われるその風貌からもどちらかというと悪役キャラで売っていた人ですが、こんなに手広く事業を展開しているとは知りませんでした。
グッドウィルグループ会社の中で飲食店などを展開している(株)フードスコープ、元は焼き鳥の「今井屋」が母体だと思うのですが、傘下の店にはオイスターバーの「マイモン」、銀座で派手な店構えの「黄金乃舌」、NYの「メグ」など多店舗展開しているようです。料理に拘るというより、雰囲気をウリにする経営をしていると思うのですが、前から不思議に思っていた謎がやっと解けたのです。
西麻布の「マイモン」。4年前くらいに突如出現したのですが、店前から確認する限り客入りのよい時をみたことがありません。試しに入ったことがあったのですが、業界人っぽいカップルが1組か2組いるだけでそれは寂しいものでした。鮮度が重要なロウオイスターだとおもうのですが、こんなに回転率が良くなくて大丈夫なのか。客入りの少ない生物屋に入るのは気がひけるのでその後は行っていなかったのですが、なぜこんなに不入りでも店を開き続けられるのか、不思議に思っていたのです。
偶然今週発売の週刊誌で、マイモンはグッドウィルのグループ会社が展開する店であり、コブラが専用の個室で若い女性と盛り上がっていたとの記事を見つけたのです。
何千億も売り上げるグループですから、客が入らない店舗が1店や2店あってもびくともしなかったのでしょう。いや、コブラ総帥の秘密の交友場所として、客が一杯だったらまずかったのかもしれません。
しかし、ミッドタウンなど再開発ビルにも進出目覚しい「今井屋」をはじめ各店舗は、今回の事件で「利益追求のしすぎ」がグループの体質と報道されていますから、かなりイメージダウンになってしまったと考えます。
マイモンもグッドウィルグループということで納得
19時前に銀座の店巡り
久々に昔の仲間と銀座で会食することになり、時間つぶしに気になっている銀座の店をいくつか回ってみました。食事前の運動も兼ねた客入り調査であります。
交詢ビル
銀座の新開発ビルのハシリといえるでしょう。オープン当初から決して盛況と言えませんでしたが、この日も飲食店フロアに人通りはありません。「やた」、「かつぜん」は外から客が見えません。「ラトゥール」、にも客の気配はなく、「ヨネムラ」や「趙楊」、「逸喜優」も厳しいようでした。週末ではありませんでしたがこの状況、やはりビル自身のコンセプトに問題があったということでしょう。友里が前々から言っていることですが、家賃が高くなる可能性がある「再開発ビル」にわざわざ入店する意味は飲食店にはないということです。美味しい料理を提供し続ける、CP良い料理をサービスよく提供し続ける、という店なら、新しい再開発ビルの力を借りなくても客は入るはずです。
ラ・ソース・古賀
ビストロ料理店になりましたが、19時前で客皆無、スタッフが入口のガラスを磨いておりました。この時刻でこれなら大変でしょう。やはりコンセプトに思い違いがあったと考えます。
銀座ベルビア館
オープンわずか2か月でこの惨状は、悲惨そのもの。ビル自体にまったく活気がありません。同じ三井不動産の交詢ビルより客が少ないようです。
カマロンはじめいくつかの店が客ゼロ。18時半すぎですよ。バーやクラブでなく、しゃぶしゃぶ、もつ鍋、エスニックといった食事中心の店で客がこの時刻入っていないのですから、この日は期待薄と言えるでしょう。飲食店フロアだけではなく、その他の商業フロアも同じようなもの。
銀座と言ってもこちらの地域は人通りが少なく、フリの客がいないということでしょうか。鳴り物入りでオープンしてわずか2か月でこの状態ですから、完全にコンセプトを間違えたと考えます。
商業地に中小規模の再開発ビルを建てても、客はそう入らないという現実。飲食店経営者、料理人に限らず店経営者は、デヴェロッパーの甘い誘いに乗っては痛い目に遭うという見本と言っていいでしょう。
ミシュラン調査員のその後の情報
現役の店関係者の方から沢山の情報をいただきました。欧州で星付きのお店で働いていた方の話では、ミシュランもゴーミヨも名乗っているとのこと。3つ星にいたときは事前にわかっていたという話も衝撃的でした。
ゴーミヨは食事中、ミシュランは食後に名乗ったとのことですが、これで覆面評価と言えるのでしょうか。他に覆面調査員がいて、名乗りはそれ専門の職員だというのでしょうか。しかし、わざわざ名乗る意味はどこにあるのか。別に名乗らなくてもいいと思うんですけど。星をつけていない店やビブ グルマンの店でも名乗っているとしたら、名乗り専門の職員も大変であります。
さて、次はこのミシュラン東京版のお話であります。ある和食系の店関係者からの情報です。
なんと覆面調査はすでに終わっているそうで、現在は「データ確認」と称して「日本ミシュラン」の名刺を出し、チェック項目に沿って質問をして回っているようです。
驚いたのはその後、カメラマンが来店し、店内や料理の写真を撮っていったとのこと。売れ行きを考えて、東京版は写真付きになると聞いたそうですが、これではそこらのガイド本と変わらない内容になってしまう可能性があります。
肝心の調査員の来店はわからなかったそうですが、覆面調査は二人組みで行い、女性や外国人もいるそうです。そう言えば、日本人とフランス人?らしき男性2名が来店した際、彼らはフランス語で話していれば大丈夫と油断したのか、会話から調査員であることがバレバレであったとのお話も他の店関係者からいただいております。
名乗らなくても会話でバレバレとは脇が甘いというか、おめでたいというか。だいたい男二人の組み合わせでは店側はまずその不自然さに疑問を持つはずです。何かの調査かそれとも業界で悪名高い「友里征耶」ではないかと。私もそれを恐れてこの組合せはなるべく避けているのですが、それをこの時期に、フランス人と日本人のペアでやってしまったら、疑われて当然ではないですか。
ミシュランの覆面取材とはこんなレベルなんでしょうか。バレバレになる可能性のある調査活動、その後のデータ確認のための名乗り調査、そしてカメラマンの訪問で写真付きとなると言われているミシュラン東京版。今まで信じられてきた(妄想かもしれませんが)権威というか重み、東京版でも継続できるか疑問であります。