鮨
銀座 青空
青空とは主人の名前。「はるたか」と読みます。「すきやばし 次郎」で二郎さん、長男の次の3番手だった人が独立した店。近辺は「久兵衛」、「小笹寿し」、「くわ野」、「奈可久」、「椿」など人気店、評判店が集中している激戦区です。
「次郎」の悪い面を修正、数少ない良い面をそのまま保っているため、友里のお勧め店となりました。
酒飲みにも寛容でツマミの充実に努め、傲岸不遜な客あしらいも封印。客を追い立てるようなプレッシャーもなく、2時間はツマミと鮨とお酒が楽しめます。
勿論今まで仕込みをやっていたから基本的には酢飯、仕事は「次郎」とほとんど変わらないと感じるでしょう。タネ質も変わらないのではないか。それで支払は滞在時間を倍以上粘れて半額くらいですから、見栄を捨てれば「次郎」へ行く気はなくなりますね。
銀座 奈可久
泰明小学校近くから、激戦区の銀座8丁目に移転してきました。
移転後初めて訪問してビックリ。「久兵衛」や「くわ野」の並びにあるビルだったのです。
キャパも大きくなり、氷柱も立派に。若い衆も2人雇っていました。こうなると請求額が上がってCPの劣化が気になるところでしたが、ツマミに握り、オミヤに太巻き頼んで一人2万数千円と依然とさほど変わりません。
ツマミは洗練されたものになっていましたが、私は以前のような煮物など主体の方が好きです。定番の「蛸の桜煮」は相変わらずおススメです。
中国料理
四川豆花飯荘 新丸ビル
本店はシンガポールにある四川料理屋だそうです。
なんとかの一つ覚えのように、ただ痺れ辛いだけの味付けではありません。香も重視した料理で、それほど辛いもの好きでなくても食べられます。
ランチはコース(5千円くらいまで)でいいですが、夜はグループならアラカルトで頼んだ方が好きなものを食べられ、しかも安くすむと思います。
水煮牛肉や麻婆豆腐、坦々麺はまずまず美味しい。
お茶のチャージとして300円ほど請求がある「八寶茶」、パフォーマンスは面白いのですが、長い注ぎ口を振り回すので今に事故がおこらないかと心配です。
麒麟 甲南山手駅
関西の食通グループの食事会に飛び入り参加させていただきました。
まったくの街場の中華の雰囲気。
MSGを使用していないようでマスヒロさんのような嗜好の方には物足りなく感じるかもしれませんが、蒸し鳥、ピータン、中華風刺身、魚介類の炒め、水餃子、合鴨から揚げ、トンポウロといった街場料理は一つ一つは美味しい。
味付けに変化が少なく短調なのが残念ですが、かなり食べて飲んで8000円チョイですからCP良かった。
その他
鉄板焼 馨 西麻布
ちょっと引っ込んだマンション地下にある隠れ家的な鉄板焼店です。この手のコンセプトの店はCP悪いと相場が決まっているのですが、意外にホテルの鉄板焼より充実した内容でありました。
一番高い1万6千円コースには、前菜のほか黒鮑、伊勢海老もついてステーキが150グラム。勿論ガーリックライスも付いています。
ワインもノンヴィンシャンパーニュが8400円、他の白・赤ワインも安めの値付けでした。
個室もあるようで、業界人だけではなく接待にも使えると考えます。
途中報告 友里征耶・今年のベスト10 その2
途中報告 友里征耶・今年のベスト10 その1
7月頃に今年前半訪問したベストとワーストの10店を掲載すれば良かったのですが、すっかり忘れて10月になってしまいました。
今年もあと2か月半ほど。ほとんど大勢を決定したかもしれませんが、途中報告として友里にとっての今年のベスト10、ワースト10を4回にわたって報告させていただきます。
ベスト10の店といっても友里的には問題点があるのはいうまでもありません。世に完璧はありません。逆にワーストといっても真に悪いのではなく、雑誌などの宣伝に裏切られてしまった、期待が大きく外れてしまったということでリストアップした店もありますので、その点をお含みおきください。
では本日から2回は現在までのベスト10です。
フレンチ
アロニア ド タカザワ 赤坂
良い意味で大きく予想が外れた店です。デビュー前はあまり評判店、人気店、高額店の経験がないと思われる「過食のオコチャマ」来栖けい氏が絶賛している店だったのですが、下手な鉄砲も数うてば当たる、といったところでしょうか。
フレンチというより創作料理なのですが、一日2組とか怪しい営業形態の割に悪くはありません。ワインが日本物しかない、換気が悪く煙が充満する。支払はかなり高い、など問題点多いですが、話のタネに一回は良いでしょう。
イタリアン
トラットリア デッラ ランテルナ マジカ 目黒
ワインの安さ、地方色はないがディープ感ある料理で結構流行っている店。
バーニャ カウダ、ボリード ミスト、ラグーの手打ち麺、馬肉のステーキと頼んだ料理にはずれはありませんでした。ちょっと駅から遠いのが難点でしょうか。
リストランテ ダ ニーノ 乃木坂
ニーノさんが西麻布から独立した店。シチリア料理店です。
パスタ2500円以上、メイン3500円以上と安くはない店で、雰囲気も「リストランテ」と言えるものではないチープ感がありますが、料理は悪くない。トラパーニ風ペーストのショートパスタ、シチリア風ブイヤベースもなかなかでした。ワインを安いものにすれば一人1万数千円で終わります。
和食
建仁寺割烹 まとの 祇園
今年は時間がなく、京都の店を訪問する機会が激減してしまいました。
そんな中で連れて行ってもらったのがこの店。お椀はかなりインパクトある出汁、伊勢海老などを多用するなど私的には好きな構成ではないのですが、この食材、質を考えると、コース1万3千円は京都でもお得であります。
ハル ヤマシタ 東京ミッドタウン
神戸からでてきた創作和洋食店。本人は創作和食と思っているようですが、見た目も味わいもイタリアンっぽい和食です。
この店では、頼むコース価格で食後感が激変します。メインの違い、たとえばランクの違う神戸牛やイベリコ豚の違いで後はまったく同じ料理がでて6千円台から1万数千円まで変わる価格設定。
勿論、メインは神戸牛ステーキのある一番安いコースを頼んでください。高いコースでも結果はそうは変わりません。
(つづく)
「店評価ブログ」を更新しました
そろそろ秋冬の食材が充実してくる時期になってきました。9月になって、ある店から上海蟹の宣伝がきましたが、さすがこのご時世、友里は今年「上海蟹」を食べるのを控えることにします。もともとそれほど好きな食材でもなかったですし。
ポリチーニ、白トリュフ、丹波のマツタケなどキノコ類の時価はどうなっているのか。年々値上がっていますから心配です。今年は暑すぎて国内のマツタケが遅れていると聞きましたから、丹波物も高いんでしょうね。そして11月には松葉蟹やジビエなどが控えております。
どうか、良い質の食材をそれなりの価格で美味しく提供する「性格の良い料理人・経営者の店」で楽しんでください。
さて、「店評価ブログ」に2店を追加しました。
東京にはもっと上質な食材や調味料を使って美味しい和食を提供する高額割烹がいくらでもありますので、まったく「東京最高の割烹」になりつつあるとは思えませんが、この価格ならCP良い料理の「岸由」と「沈む鮨」がウリであるという評判店「はしぐち」です。
お暇な時にお立ち寄りください。