ファミレスに毛を数本生やしただけ、俺の割烹

変なコンセプトの自称和食店であります。
値付けが安い(でも実際は価格なりの料理)立ち食い屋との認識はありましたが、まさかそんな環境で「なんちゃってジャズ」が聞けるとは思わなかった。あれは昨秋、表敬訪問に来た元社員たちを連れて行った時のことであります。

近くの「俺のフレンチ」は行列でしたがこの店は行列なし。やはりこのような店に来る外食慣れしていない、高額店に行かない客層には、フレンチやイタリアンの方が魅力はあるということでしょう。
その理由は簡単。割烹といっても彼らは普段行っている居酒屋料理をイメージするからだと考えます。

さて入り口のお兄さんから「2階はジャズの演奏があるので300円のチャージがかかる」と念押しされての即入場。しかし予想外にフロアは満席で、友里たち4名は芋を洗うような環境での立ち食いとなったのであります。

賀茂茄子の煮付け(580円)は添加物を十分に感じるしっかりしたお味。味噌を和えたカツオのタタキ(680円)はカツオより山芋の方が多かったぞ!
しかも味が濃すぎて肝心のカツオが味噌負けしておりました。

ウニの伊勢エビゼリー掛け(680円)は味だけではなく明礬も濃かった。鯛のバチコ和え(1480円)は、この内容では高すぎるのではないか。
何の変哲もない蟹クリームコロッケ(500円)がかえって一番美味しく感じてしまったのであります。

10種の野菜の蒸籠蒸し(680円)は、サツマイモ、ベビーコーン、茄子、ブロッコリー、豚肉などアイテムは多かったけど、添えられた3種のソース(ポン酢、胡麻だれ、海鼠腸トロロ)がジャンク味すぎて閉口。

そしてクーラーが効いていない蒸し暑いフロアで立ち食いを続けていたら、本日のメイン、ジャズ歌手の登場となりました。
ジャズには不調法な友里でありますが、そのド素人でもまともなプロのレベルには達していないと思う歌唱力で更に食欲が増していったのであります。(皮肉)

そのジャズ歌手の前に陣取った田舎出に見える年配カップル(地方のスナックママとの不倫旅行と読みました)、大きな荷物を足下に置いて感極まったのかママさんが男性の股間に手を伸ばして揉みはじめるではありませんか。
立っていたけど友里、椅子から転げ落ちそうになったのであります。

料理の話に戻ります。鶉の山椒焼き(980円)は甘めのジャンク味、グジと野菜の炒り出し(1280円)は揚げ浸しをイメージしているのでしょうが、ベチャベチャで味が濃いだけ。
鱧しゃぶ(なぜか4000円から1280円にディスカウント)は出汁がバター味みたいで気持ちが悪くなってしまった。

岩中豚の塩焼き(1280円)は、豚が薄味でしたがなぜがビチャビチャで味付けは超濃すぎ。最後は鯖寿司(2ヶで680円)で〆たのであります。

田舎出の不倫カップルを肴に結構食べて飲んでしまったからか一人当たりの支払いは7000円前後。立ったまま、下手なジャズと年配のイチャツキ観戦がついているとしても友里の再訪はあり得ません。