フランス以外のミシュランガイドに思うこと

今回のドイツはデュッセルドルフへの訪問で、私の思いは「確信」となりました。何のことかと言いますと、

ミシュランは地元料理を求めていない

であります。
デュッセルドルフの2つ星2軒、最初に行った「Im Schiffchen」は12/2のブログの写真にありますように、抹茶や山葵と言った日本テイストの調味料を使った完璧な

創作料理

であります。日本の関西版で3つ星がついている嵐山吉兆は逆に

洋のテイストをつかった創作料理

でありますから、ミシュランはその国のレストランに何を求めたいのか。私には

珍妙・奇天烈な料理

に重点を置いているとしか思えないのです。

その国の伝統などに則った地元・郷土料理にはまったく興味がない

しかし旅行者へのガイドを自負しているミシュランガイド、旅行者に

その国の特色ある料理

ではなく他国テイストの料理を紹介するのは大きな

自己矛盾

ではないでしょうか。京都を訪問する外国人が

赤ワインテイストの和食もどき料理

を有り難がると思っているのか。
またデュッセルドルフのもう1つの2つ星「Hummer-Stübchen」では

ロブスター尽くしコース

と称して、アミューズ以外の4皿すべてのメイン食材が

ロブスター

でありました。12/3のブログを参照下さい。
内陸であるデュッセルドルフでなぜにロブスターに執着するのか理解できませんが、日本でも

伊勢エビ

ばっかりのコースを喜ぶ人がそうはいると思えません。
コースのバランスというのでしょうか、ものには程度があると思うのですが、こんな

偏ったコース

を出す店に2つ星を与えてしまうのですから、ミシュランは本当におかしい。

一旅行者として訪問した友里ですが、ドイツで和食もどきの創作料理やロブスター尽くしを食べることになるとは思いもよりませんでした。

3つ星レストラン一人飯

朝方のTVで海老蔵の会見を放送しておりました。左の白目が充血していましたが、後はまったくケガの後がわからなかった。最近の医療技術(虎ノ門病院らしいですけど)が凄いのか、報道されたほどの怪我ではなかったのか。しかし日頃の行状含めて自分側の落ち度を完全否定し、

人間国宝と言っていない
殴っていない
灰皿に酒入れて飲ませていない
加害者達とは顔見知りでない

と言い切ってしまって良いのでしょうか。

自分は完全な被害者だ、自分の落ち度はその夜に外出したことだけだ?

と力説する本人がなぜ会見でなぜあれほど深々と何回も頭を下げるのかがわかりません。落ち度がない完全被害者がなぜ、

無期限謹慎

を受け入れるのか。勘違いした料理人の口上と同じで、素直に海老蔵側の主張を信じる人は、純粋無垢な信奉者以外は

皆無

ではないでしょうか。暴力団も手を焼いているという加害者グループに対して、真っ向刃向かう主張をして今後の身の安全が大丈夫なのか、この手の若造(海老蔵のこと)が嫌いな友里ですが、心配になってしまいます。

何とか記者やレポーターの質問から表面上逃げ切っていましたが、この早い時期での会見を仕組んだ海老蔵周辺のブレーン(民暴カリスマ弁護士もいる)、当夜の行動だけではなく、日頃の行状も完全否定させてしまって

完全な作戦ミス

ではなかったかと私は考えます。バックに松竹がついているはずですが、こんなウソ見え見えの詭弁を世間に発表してしまっても許されるとしたら、歌舞伎の世界は本当に恵まれた特殊な業界であると考えます。

しかしコメンテーターの大澤弁護士、法律家の見解と断っておりましたが不自然に海老蔵を擁護する発言に違和感を覚えました。松竹系列か海老蔵関係者と日頃から懇意なのではないかと疑ってしまいます。しかし年初の朝青龍事件に今回の海老蔵事件。

西麻布

の印象が更に悪くなってしまいました。

さて友里掲示板でちょっと質問のあった3つ星レストランでの一人飯。以前は私も家族や知人などグループで訪問していたのですが、ここ数年は一人旅が多いからか、平気で一人で訪問しております。
全世界の3つ星レストラン制覇にあと10軒程度と迫っている知人の3つ星ハンター(3つ星オタクと言ってはいけない)から、

自分はほとんど一人で食べている。海外の店は一人でも平気ですよ。

と聞きましてから、私も一人で訪問するようになりました。
ほとんどの客がカップルやグループですから、最初の頃は気恥ずかしかったのですが、慣れるとどうってことはない。
現地の人でもワインをほとんど飲まない客が目立つこの頃、一人でも赤ワイン1本頼む客(私の事です)は、店にとっても悪い客ではないと私は考えます。多少雰囲気壊しているかもしれませんけど。

しかしすべての3つ星レストランが一人客に寛容であるとは限りません。ここ数年のチャレンジで、夜の一人飯訪問が出来ない(毎回予約が入らない)店がいくつかありました。予約開始日の朝に申し込んでも毎回予約がとれないのです。例を挙げると

ガニエール、ムーリス、ランブロワジーなど

であります。何回チャレンジしても、夜の一人飯の予約が入りません。でも昼なら予約が入るんですね。
試しに次回の家族連れての訪欧時、4名での予約を入れてみましたところ、

あっさり夜の予約が入ってしまった

のであります。
レストランでは会話を楽しむものと良く言われますが、不本意な相手と食事をしているカップルの相方も少なくないだけに、会話のない一人飯もたまには良いではないかと思っております。

自店の10倍近い請求額のコースが提供できるのか 落合さん

自宅に送られてきたニューオータニの年末イヴェント案内を見て私は椅子から転げ落ちそうになりました。

クリスマスに贈る“SUPER OCHIAI”な9days!!

とキャッチの入った落合シェフフェア、まずはご覧下さい。

http://www.newotani.co.jp/tokyo/xmas/restaurant/02_bv.html

12/18から12/26まで、ニューオータニのベルヴューでの落合務氏プロデュースのコース料理が

1万500円(プリフィクス)
1万5750円(コース)

との表記に驚いたのではありません。
夜でも本店でのプリフィクスが4000円弱の店。場所がホテルだからといって普段の3倍以上の料理を提供できるのか、とこれだけでも疑問でありますが、このページの下の方にある

12/24“Space 40 th”(限定4組さま)

をクリックしてみて下さい。飲料とサービス料が入っているとは言え1名の価格がなんと

48,000円

との表記への私の素直な反応が椅子から転げ落ちであります。
自分の店の10倍の請求額のコース設定フェアへの参加を決断した落合氏、私は

何を血迷ったのか

と思わず唸ってしまった。4万円相当を

ワイン代

に当てるというならわかりますが、そんなことはまずあり得ないはず。自店で4000円の料理を造っているシェフが5万円近いコース料理を提供すると言うことは

カートの子供レーサーがいきなりF1に乗る

ような冒険(暴挙?)ではないか。最近はプーチンがF1に乗ったようですが、金をとるレベルではありません。
天下のMOFシェフ、ジャック・ボリ?さんのイヴェントとしても、4万8000円は高すぎると私は考えるのです。

高額請求するにはそれなりの高額食材を使わなければ客は納得しません。特にフレンチより

瞬間調理(下ごしらえなど準備が少なくて済むという意味)

なイタリアンです。高額請求はより高額食材に頼らなければならないはず。
普段扱っていない高級食材を急に扱えるものなのか。普段乗ったことのないF1にカートレーサーが乗るのと大差ないと私は考えるのです。

48,000コースの内容を見ると、単に前菜、パスタ2品、魚、和牛、デザートの構成。
イタリアンでこのような構成は、市井の店(高額イタリアン)でも請求はせいぜい1万円前後ではないか。
メニューから確認出来る高額食材は、前菜以外に使用するという

トリュフ

でありますが、この時期だと白トリュフの10分の1の流通価格といわれる

黒トリュフ

がせいぜいでのはず。キロ数万円の代物ですから、このコースに一人分で

1キロ近い黒トリュフ

を使うというならこの価格設定にも理解を示せるのですが、これまた現実的にはあり得ません。
それに私の経験不足・知識不足かもしれませんが、イタリアで黒トリュフをふんだんに使用した料理がそうあるのかどうか。

どんな飲料を出すかも表記しておらず、このメニュー構成だけを見てこの48,000コースを予約する奇特な人がいるとしたら、

本店のラ・ベットラの客単価を知らない純粋無垢な人

としか私には考えられないのです。
レトルト食品やコンビニ品に手を出すだけではなく、このような暴挙とも言える高額請求イヴェントにも足を踏み入れた落合シェフ。何を勘違いしてしまったのでしょうか。

暴挙ととるか、チャレンジととるか、それとも当然の行為ととるか。皆様はいかがお考えでしょうか。