単なる宴会料理屋だった、高台寺 閑人

友里が年末の恒例行事としてブログで発信している「今年のワースト&ベスト」。
その和食部門でここ数年ベストに挙げているのが京都の「御料理はやし」です。
ミーハーレビューのネット評価は低いですが、「薄味の中にも真のうま味のある調理」と友里が最高評価している京料理店であります。

ところがその評価が気に障ったのか、地元京都在住のブロガー(生粋の京都人と自称する柏井壽氏とも連携している)から「御料理はやし」は薄味ではないとの指摘を受け、頼み込んで教えてもらった真の薄味という店がこの「高台寺 閑人」でありました。
友里が万難を排してすぐさま訪問したのは言うまでもありません。

この店、夜の最高値コースが1万5000円と比較的リーズナブルな値付けなのに、箱(建屋)が立派すぎるんですね。
外観はまさに料亭。しかもかなりの大箱ですべて個室対応(掘りごたつ式)。
ですからちょっと場数を踏んだ外食好きなら、こんな箱ものを維持して1万5000円でまともな料理が提供出来るはずがないとわかってしまうのであります。

その推測が確信に変わったのは料理スタート直後。
(お)先付けのうすい豆のスープ(和食だとすり流しというのですが)の入った器にウニを乗せてかかっていたのがなんとパート・ブリック(小麦粉でできたクレープ状の薄い皮)。こんな食材、真の京料理で使うはずがありません。
単なる京風創作料理店であるとわかった瞬間でありました。

八寸も期待通りそこらの観光客相手の店と同じレベル。
黄身酢和え、茗荷寿司、唐墨など見た目どおりイマイチの出来でありました。コースの華であるお椀のタネは鱧真丈。
この時期(5月下旬)でよい鱧がないなら真丈にしてまで無理して出すなと言いたかった。吸い地も塩含め単に味濃い万人ウケのもの。

造りの1皿目はキスと鯛の昆布〆。

昆布〆 鯛

この店自慢の昆布〆でありますが、友里には質が悪いから昆布〆でごまかしているとしか思えなかった。

造りの2番手は脂まみれのトロ。上にかかっている泡醤油も不気味でありました。

脂まみれの鮪に泡醤油

 

そしてトドメはもう1つのウリであるという石焼き。

田舎の旅館料理によく見られる石焼き

鰹の酒盗に漬け込んだアワビ、車エビ、イカを客が自分で焼いて食べるものですが、これって田舎の旅館でよく出てくる料理ではないか。
こんなものが真の京料理のはずがありません。

焼き上がったところ

 

甘鯛入りの蓮根饅頭も塩と味が濃すぎてNG。そして最後のダメ出しが鱸の焼き物でありました。

ゴムのような食感だった鱸

ゴムのような食感で噛み切れたものではない。よくまあこんな質と焼き技術で客商売をするかと感心してしまいました。
〆は焼きおにぎりの茶かけで、これが本日一番まともに感じたのであります。

はっきり言ってこれほどひどい京料理(しかも薄味と紹介されて)は久々。
暴走を続ける京都吉兆グループの1店、「HANA吉兆」のワイン会席に匹敵するほど無茶苦茶な食後感であったのです。

隣の部屋ではタバコを吸って大騒ぎしていましたから料理だけではなく雰囲気も田舎の旅館レベル。外食好きは絶対に近づいてはいけない店であります。