友里の本業である零細会社の年度末〆で訪問したビル高層階にあるダイニングレストラン。夜景の他に一応「肉」もウリにしているということで、肉好き社員のための訪問でありました。
場所はゆりかもめ新橋駅に隣接する汐留シティセンタービル42階。連絡橋から2階にたどり着いた友里一行、フロアがゴーストタウン化しているのに驚いたのであります。
まるで地方の商店街のように18時前だというのにシャッターだらけ。中にはつい数日前に閉めたばかりで後片付けをしている店もありました。
友里の定説に「再開発ビルに入店して成功した店少なし」があります。
古くはアークヒルズから、六本木&表参道ヒルズ、そして交詢ビルを挙げるまでもなく、最初の目論見と違って刀折れ矢尽きて閉店していった店を挙げるには枚挙に暇がない。
よほどの立地条件でない限り、ビル内の勤め人以外の客が流れ込むことがないからであります。
ところがこの42階のダイニング、かなりの大箱なんですがその夜は盛況で8割方席は埋まっておりましたから友里は驚いたのであります。
内装は一見豪華に見えますが、コートはテーブル横にあるコート掛けに客が自分で掛けなければならないなどチープ感たっぷり。
キャパが大きい割にホールスタッフを節約しているようで、当意即妙なサービスどころかテーブルウオッチングなく空いたワイングラスは放置プレイ。
ボトルをテーブルへ持ってこさせ自分で注がざるを得なかった。スタッフの慇懃無礼な態度も食後感を低める結果となったのであります。
さて肝心の料理、アメリカ風無国籍料理と読んだので無難なものを選びました。
まずはグリル野菜のバーニャカウダ(1800円)。場所代が入っているからか高い割には茄子、パプリカ、アスパラなど野菜の総量が少ない。
バーニャカウダもクリーム強すぎで業務用の出来合と大差ないのではないか。オーガニックという野菜自体も普通でありました。
ボストンクラムチャウダー(1000円)は値段の割に海老など具が多かったけど味はかなり甘め。
そしてメインのアンガスサーロイン炭火焼(10オンスで6000円)の登場です。
10オンス(280gチョイ)という割に見た目の肉厚は薄くて貧弱。皿も加熱していないので肉は直ぐ冷めてしまった。
そして肝心の肉味ですが、東麻布の「ワカヌイ」よりチョイ上な程度。お約束のベイクドポテトも用意がなく、これではウリにしているアンガス牛が泣くというものです。
ワインは店名どおりオレゴン産が多かったけど、ステーキにアメリカの甘いピノ・ノワールのワインが合うとは思えない。
値付けも高く持ち込みは実質不可能(持ち込み料が1本5000円と高すぎ)なだけに、わざわざ42階まで出張って食べるステーキ店ではないと友里は考えます。
最後にこの夜は天気が悪く夜景もほとんど見えなかったことを付け加えさせていただきます。