2年前より高くなったけどまだまだCP良し、鮨 近松

今年になって、博多鮨訪問の第三弾に選んだのが2年ぶりの再訪となったこの「鮨 近松」でありました。

近松

カウンターはなぜか奇数の9席。一人客にも対応しているようで、この日も服装から判断してオタク然とした男性が、主人と熱く鮨を語っておりました。
この店は切り置いた生姜をカウンターに置いて客がいつでも食べることが出来るシステム。でも残念ながら甘過ぎで友里の嗜好に合わず、ツマミとして食べ続けることが出来なかった。

お任せのスタートはタコの柔らか煮。最近はお江戸でも出す店が少なくなったように感じるツマミでありますが、これは美味でありました。
烏賊で有名な呼子の鯛、傑出さは感じなかったけどまずまずか。反面蒸しアワビは美味しかった。

津軽のムラサキウニはまずまずで、海鼠腸茶碗蒸しも大阪和食と違ってそれほど味が濃くなく友里の許容範囲内。
メヒカリの半日干しやノレソレも悪くはなかったのですが、タイラギの磯辺巻きはイマイチで、ヨコワ(鮪の幼魚)は弱すぎでした。
関西以西は鮨屋に限らず和食でもこの鮪を使いたがりますが、鮪はお江戸の専売特許。良い鮪は築地に集中しますから、わざわざ不得意な魚種に手を出さず、得意な白身で勝負するべきだと考えます。ここから握りに移行です。

烏賊、ヒラメ、サヨリ、紀州沖のヅケに続いたのが天草産のコハダ。本来は江戸前鮨の代表選手でありますが、この博多鮨のコハダは下手な江戸前鮨屋のものより上を行っているのではないか。九州らしいフグ白子の握りも良かったですが、車エビ(産地失念)も立派で美味しかった。

赤貝、薫香が強すぎるサワラとちょっとガッカリの後、再び穴子で挽回。追加の印籠詰めも満足で〆となったのであります。

この原稿を書いていて初めて気がついたのですが、博多の鮨屋なのに、海鮮系ではなく江戸前仕事系のタネや握りに満足するものが多かった不思議。
過大評価の関西寿司屋だけではなく、本場のお江戸鮨屋も実力が落ちてきているということなのか、それとも博多鮨だけがレベルアップしているということか。

皿出し(鮨なので皿は出ない)が遅く、食べ終わるのに2時間半以上かかるなど問題点もありましたが、ビールにハーフのシャンパンを頼み、日本酒もかなり飲んでの支払いが一人当たり2万円チョイ。
一昨年の訪問時より支払額は上がりましたが、内容を考えるとCPの良さは未だ未だ健在。

再び「博多鮨侮ることなかれ」であります。