あくまで近所の方限定の自称イタリアン、ヴィノテカ キムラ

幻冬舎の編集者たち、自社の代表(見城徹氏)を「賢人」と月刊ゲーテで紹介するなどその愛社精神(ゴマスリ精神)抜群なところにいつも感心している友里。
その見城社長と共に三賢人の一人として祭り上げられていた小山薫堂さんが

熱気があってお手頃だけど仕事はきっちり
大切に通っていきたい

と紹介していた街場のカウンターイタリアンがこの白金高輪(地番は三田)にある「ヴィノテカ キムラ」。

丁寧な仕事で手抜きがない(要約)

とも絶賛していたので、給料日前で懐が厳しかった時期に友里は訪問を試みたのであります。
ほとんど飛び込み状態での電話でしたがあさり予約オッケー。でも店の指定時刻が40分後だったのが何とも不思議でありました。
あの食後感でなぜかいつも賑わっているサルヴァトーレを左手に見て左折した右側にある路地裏の小さな店。入店してなぜ時刻指定をしてきたか理解したのであります。

ヴィノテカ キムラ 入り口

調理人(シェフ一人)の段取りの問題で満席状態では対応できないのではないか。着席して数十分、他の客への皿出しを見て導いた結論であります。

コペルトとして一人250円の請求があるのは廉価なイタリアンでは仕方ないこと。
でも前菜が1000円台半ば、パスタも1600円以上、メインに至ってはトリッパ以外が2000円台後半と、小山さんが言っている「手頃」とはかなり掛け離れた値付けではないか。
金儲けしすぎて最近では京都の老舗料までを傘下に収めてしまった放送作家の金銭感覚が理解できない一般客・友里であります。

まず初回に頼んだのはスティック野菜(バーニャカウダ風1800円)。

スティック野菜 アンチョビクリームフォンデュ

結構塩が強くて悪くはないのですが、クリームっぽすぎる。(本来はクリームではなくオイルでのエマルジョン)もう少しオイルとニンニクを入れた方が、飽きが来ないのではないか。

ウリの生ウニとバジリコのトマトソーススパゲッティ(1800円)は、トマトベースのクリームが強すぎで、ウニやバジルの風味を蹴飛ばしておりました。

生ウニとバジリコのトマトソーススパ

麺も火の入れ過ぎで「ナイデンテ」状態。でも街場のイタリアンなら価格を考えなければ許容範囲かもしれません。

トリッパのパルメザン掛けグラタン(1600円)はトリッパ特有の風味(臭み)はあったがこれまたクリームの多用で緩いというか辛さが足りなかった。

トリッパのパルマザン掛けグラタン

6300円のボトルワインが利いたのか、一人だったけど支払いは1万4000円弱と、小山さんと違って友里にはまったく「お手頃」と感じない支払額であったのです。

確認のため2名で再訪しましたが、パスタとメインを一皿ずつに抑えても支払いは2名で2万円弱とこれまた下手なリストランテも顔負けの支払い額。パスタのナイデンテ状態も変わりなしでした。

結論は、近所の方のみでしかも前菜とパスタにグラスワインだけのチョイ食べ&チョイ飲み限定。この条件なら、話のタネに訪問可であると考えます。