昨年末に編集者、埋没気味の還暦居酒屋ライター・J.C.オカザワ、友里の3名での忘年会で初めて訪問した月島の韓国料理店。
クリスマス前だというのに客は数組と寂しい店内で不安になりましたが、最初に出てきた突き出しの煮凝りを食べて友里は良い意味で驚いたのであります。
ひと味足りない、もとい、化学調味料の嫌な雑味をまったく感じない!
焼き肉屋だけではなく、韓国料理と銘打っている店での大量化学調味料投入は飲食業界の常識。タレ焼きではなく塩焼きを頼んだとしても、肉の表面に白くテカった粉の主体は化学調味料。ましてタレや韓国味噌(コチュジャン)も化学調味料まみれなのであります。
化学調味料の使用は、食材の質と調理の腕をごまかすことが主目的。実力(食材や調理の腕)を知らしめることになりますので、店としては無添加に踏み切ることがなかなか出来ません。
特に中国料理や韓国料理では高額店でも必要悪と言われている魔法の粉。
でもこの「韓灯」はその化学調味料の助けを借りず勝負している珍しい韓国料理店であります。
我々は白菜&オイキムチ、コプチャンジョンゴル(韓国風もつ鍋)、牛一頭(肉と内臓各部位10種)、チャプチェ、海鮮チヂミ、スンドゥブチゲ、そして名物の納豆チゲを食べまくったのですが、いずれも優しい、そして滋味深い味でありました。
当日は出版社の支払い(つまり他腹)であったため、友里が年明けにすぐ再訪したのは言うまでもありません。
あれは新年最初の営業日だったでしょうか。相変わらず客は少なかったけど、ホッペ、タンシン、ハラミ(いずれも焼き肉)を食べた身内の「いつもと味が違うけど美味しい」との発言に友里、胸をなで下ろしたのであります。
まともな舌に育っていると。
はじめて食べたポッサムも美味しく、2名はお酒を飲まなかったですがかなり食べまくっての3名の支払いが2万数千円。
満足の食後感でしたが、帰り際に事前予約でしか食べられない「タッカンマリ」(鶏一羽の鍋)の存在を知りまして再検証を決意したのであります。
今回は韓国料理にうるさい知人夫婦を伴っての訪問。
オムニが何でも美味しいと言った焼き肉で今回はタンシン、ホッペ、シマチョウ、ミノにまたもや満足。
期待のタッカンマリも量は5人でも充分で味は勿論滋味深く美味しかった。
満腹寸前で無理に頼んだチュオタン(ドジョウ汁)、初めての経験でしたが、これまたすうーっと胃に収まってしまいました。しかも美味しい。
そしてかなり飲んで食べての支払いが一人当たり8000円弱。
喫煙可なので付近に喫煙者がいると災難となるのが唯一の問題点ですが、そのリスクを冒してもぜひ訪問すべき韓国料理店(空いていて隣がいないので煙くない)であると考えます。