今日も月曜に続いて友里にしては珍しいおススメ店の登場です。慣れない褒め言葉をひねり出して体調を崩さないか心配です。
読者から「台東区の奇跡」との強力な推薦を受けた「ビストロ ラ シブレット」。浅草橋駅から徒歩5分ほど、カウンター6席、二人横並びのラブ席1つにテーブル1卓のシェフとマダムの小さな店です。ランチが特にCPがいいのか、ネットでもかなりの高評価。ビストロ料理に目がない私は直ちに訪問したのです。
黒板メニューには前菜が10種ほどで840円から1470円の範囲とまずまず安い。メインはシャラン産鴨、ロイヤルポーク、オーストラリア仔羊、鶉、と食材も揃い、ほほ肉赤ワイン煮とビストロ定番料理もあるのですが1890円から3300円までと店構え、立地からするとやや高めの値付けです。ワインはどうかというと、ノンヴィンのシャンパーニュが7900円。高くもないが安くもない。白・赤ワインは3600円からありますが上は2万円弱までと高額なものが多いのも意外でした。
アミューズの桃と生ハムはオイルが効いていてグッド。岩牡蠣のスープはバジル以外に塩を強く感じましたが、定番のウニのコンソメジュレもなかなかのもの。世界一美味しいと銘打ったオリーブもそのキャッチに疑問ですがまずまずでした。温玉付のラタトゥユ、白レバーサラダと量だけの皿もありましたが、前菜は当たりが多かった。
メインがこれまた大盛りです。シャラン産鴨は3300円と一番高価ですが、特にボリュームたっぷりで美味しい。仔羊(2400円)も悪くありません。ボリュームがあるので、3名でもメインは2皿でお腹一杯。色々な料理をシェアしながら試すのではなく、しっかり1皿を食べこむ位置づけの店であります。塩をしっかり効かせた味付けにボリューム満点の料理は、正にビストロというものです。ワインが高めなので、飲むグループでは一人当たり1万円を簡単に超えてしまうのが難点。総合評価では高田馬場の「ラミティエ」には及びませんが、料理の種類、味、量、そしてCPと近辺の「モンペリエ」のはるか上を行っています。「奇跡」は起こりませんでしたが、まずは訪ねても不満のない店。下町のビストロとしておススメです。