「東京ウオーカー」の別冊でオススメ店として取り上げられていた麻布十番の韓国料理店。化学調味料(MSG)を一切使わない店と知り友里は3月のある日曜夜に訪問したのです。
夕方の連絡であっさり予約が入った理由が店に入るとすぐわかりました。日曜だというのに客が少ない。
この店は3階と4階の2フロアなのですが、入口はエレベータ降りた3階。厨房とカウンター(当時は客ゼロ)を横目に奥へ進み階段で4階のテーブル席に移動するのですが、その間にトイレの脇を通ったりと気分は盛り下がるばかり。客が少ない理由は料理よりこのフロアデザインではないか。
ソウルにある本店は単なる提携先のようで、日本の店は百貨店などでキムチやナムルを販売している会社がオーナー。店舗デザインはXEXやサルヴァトーレを設計したスピンオフ。両社にはこの盛り下がる内装をぜひ改善してもらいたいものです。
コースがありますが我々はいつものように単品注文。
お通しは韓国料理にしては珍しく3品だけと貧弱。普通は10種くらいでてくるはず。この強制的で貧弱なお通し代600円に加えてテーブルチャージに300円はあんまりではないか。これまた改善していただきたい点であります。
白菜キムチ、水キムチ(各700円)をまず食べて、MSGを感じなかった友里は次々と料理を制覇していったのであります。
蒸し豚ポッサム(2500円)は量が少ないが山ニンニクに挟んで食べると美味しい。季節のジョン(1300円)は岩のり、緑豆、海老の3種でこれも満足。季節のサラダ(1000円)は味濃すぎで胡麻油つかったそこらの焼き肉店に軍配です。
ナムル盛り合わせ(1300円)も上品な味で、参鶏湯(ハーフ1800円)は量まで上品でフルポーションでも食べられたと思うほど少量。その他、季節のチャプチェ、海鮮スンドゥブ、石焼きビビンバを次々と制覇してしまったのであります。
大食い2名とはいえこの皿数を食べきれるということは一皿の量があまりに少ないということ。生ビール、生マッコリ、チャミッスル、グラスワインを飲んでの支払いが2万円弱はまたまたその店の客単価引き上げに貢献する結果となりました。
韓国料理としてはMSG投入がないと思われるだけに、注目されてもっと盛況になっても良いと思うのですが、韓国料理好きは化学調味料が入っていなければ物足りなく感じるものなのか。
同じ麻布十番でも連日満席の「鳳仙花」とは対極にある味と客入りの店であると考えます。