立地の妙が後押ししたのか、上野毛の地で人気だった「あら輝」が銀座に移転したのは一昨年春。結構辛口に評価していたからか、熱狂的なファンからは「友里に訪問させるな」と移転後の予約を入れまくって友里の訪問を阻もうとしたとの冗談のような話ありましたっけ。それでも今は居酒屋専門ライターになったJ.C.オカザワなどと昼に2回の訪問後、昨秋11月にやっと夜に訪問でききたのであります。
今回訪問の目的は2つ。主人の荒木氏が銀座を閉めて海外移転を考えているとの噂と、この友里が出入り禁止になっているかを確かめたかったからであります。
あれは昨年7月下旬、「あら輝」移転後、上野毛店の後に居抜きで大阪から移転してきたほど荒木氏に心酔している「鮨 嘉瑞(かずい)」に友里が訪問したと思ってください。
大阪の店での食後感からブログで「まずい」と悪乗りのシャレを書いたのが主人の逆鱗に触れたようで、カウンターに座ったものの正体がバレて追い出しにあってしまったのです。弟子の友里追い出し事件、果たして師匠はどういう対応をしてくるかを確認したかったのであります。
結論から言わせていただきますと、おそらく弟子からの報告もあったのでしょうが、普通の対応で無事ツマミに握りに名物のチョモランマまで食べて店を後に出来たのであります。
鮨の話に移る前に、海外移転の件をちょっと。訪問時の話ですが、海外移転の考えは本当だとか。ただし未だ場所を決めておらず、NY、パリ、ロンドンと3つに絞っての視察段階だそうです。順調なら数年以内に海外へ移転するかもしれません。
さてツマミから始めましょう。ヒラメ、トコブシ、鰹、ウニ&イクラと支払額(一人2万円台後半)を考えると悪くはないか。しかし傑出したCP感はありません。
握りはさすが鮪をウリにしているだけに中トロやトロが2ヶずつでてきますし、中トロの手巻き(チョモランマ)も健在。煮ハマやヅケなど江戸前仕事のタネもあるのですが、好きな光りものは鰺と鯖の2種のみと物足りなかった。
江戸前鮨屋の定番であるコハダがないに気づき主人に質問すると「光りものはこの2つと私です」と綺麗に剃り上げたスキンヘッドを目の前に出して来るではありませんか。このオヤジギャグに唖然としながら店を後にした次第であります。