紹介制だけどツテ探してでも訪問すべし、もりかわ

5年以上前に初訪問した時は他腹だったからか、それとも同席したホリエモンのキャラが強すぎたからか、料理はまったく印象に残っていなかった。食べログの東京全レストラン中ランキングトップが気になり、二度目の訪問を決意したのは今年初夏でありました。

結論から言わせていただきますと、初回とこれほど食後感が異なったのは初めて。支払額は高いですが、東京和食ではトップに位置する店と評価しなおしたのであります。
初夏の訪問でまず驚いたのが先付けに位置する小皿料理の連発。タコ&タコ子、毛蟹(ミソ付き)、蓴菜、赤貝&トリガイ、バチコ、穴子湯葉巻きなどがかなりの数の小皿がでるのですが、どれもボリュームがありこれだけでお腹が一杯になりそうでした。勿論ほとんどが質高く美味しいと感じる皿。

お椀も京都のクラシックな店よりやや濃いめでありますが東京では図抜けた美味しい出汁で、造りの「あこう」も美味しかった。
塩焼きと開きで供された鮎はまずまずで、鮑の揚げ物(肝ソース添え)やあこうの兜煮、鰻に土鍋白飯と大阪割烹に近い料理でありましたが満足して店を後にしたのです。
食材の質高く、ボリュームもあり、味わいも満足。シャンパンを頼んでしまったのではっきりしませんが料理単価4万円弱の支払いは十分元とれると考えます。

その後数回訪問しましたが現段階で期待を裏切ることはなかった。10皿近くでる小皿料理や大きな椀タネもこの店の特徴。鱧やノドグロ、鱈白子などいずれのお椀も満足の一言であります。

秋の訪問で驚いたのが国産モクズガニ。甲殻類を好まない友里が「なんだ上海蟹の親戚か」と思いながら食べた瞬間の衝撃(大袈裟)はかなりのものでありました。勿論美味しかったのは言うまでもありません。
松茸も焼き、フライ、ご飯とかなり使用されていて支払額は4万円台半ばほど。松茸使用で大幅に値上げする店が多いだけに良心的と言えましょう。
客によって牛肉を出す場合もあり、純粋な京料理とは一線を画す「もりかわ料理」でありますが、これだけの支払いをしても一食の価値あり。他腹ならどんなことをしても訪問すべきと考えます。
一見無愛想に見える主人でありますが、話してみると味あるトーク術の持ち主です。原則紹介制でありますが、ツテを探してぜひカウンターの予約で訪問してみてください。