肩の張る高額フレンチより気楽なビストロの郷土色ある料理が好きな友里。そのビストロ料理の中でも特に好きなのがアルザスの郷土料理であるシュークルートです。
浅草にアルザス料理専門店があると聞いて昨年春すぐさま訪問したのは言うまでもありません。
でもその夜の客は我々だけとそれは寂しいディナーでありまして、食後感も期待したほどのものを感じなかったのです。選んだ料理が悪かったのか、それとも店内の閑古鳥が足を引っ張ったのか、ボリュームだけはあったサラダやアルザス風ピザ、玉葱の丸ごとロースト、モツの煮込み、仔牛と仔羊の白ワイン煮込み、そして肝心のシュークルートとほとんど印象に残らなかった。定番のメイン料理の種類が少なかったのも不満でした。
今年になって好きなルカンケのシュークルートの味の変化が気になり、思い出して再訪したのは5月でありました。
連休明けの月曜夜なのでまたまた閑古鳥一色と思ってドアを開けたら店内はほぼ満席。2階まで客が入っているのを知って私は驚いたのです。
活気ある店内にある黒板には、定番料理も増えておりオススメの料理も豊富と大変身を遂げておりました。
牛ハツスライスが乗ったアルザス風サラダ(900円)はボリュームたっぷりでお買い得。鵞鳥フォアグラのポワレは2600円と他の料理より高いけどこのボリュームなら文句は言えません。茄子、玉葱に青梗菜と野菜の添え物もよかった。
アルザス風ピザはジャガイモとベーコンを乗せた定番のハーフ(800円)。これでも8切れありますから2名では充分でしょう。
そしてメインのシュークルート(2000円)。ベーコン、塩漬けモモ肉、ソーセージにジャガイモが4片と中身はたっぷり。発酵キャベツ好きには100グラム500円で増量できるシステムも友里には嬉しかった。シュークルート好きはぜひ増量でオーダーしてください。
前にはなかった郷土料理のベッコフ(2200円)はストウブ鍋での提供です。仔羊と鶏、そしてジャガイモも豊富でこれまた満足の一品でした。
経営者とシェフが交替したかのような食後感の劇的向上に驚き、また大満足な夜となったのです。料理も美味しくなり、5000円前後のアルザスワインを飲みながらお腹一杯楽しめる店としてオススメです。