あの店は今・・・、メゾン ド ウメモト 上海

当初は雑誌に料理や内装の写真を出しても店データを非公開にしていましたが、最近は公開しているようです。非公開と言う奇策が集客に結びつかなかったのでしょう。未だ20台半ばの若い料理人ですが、ヨイショ系ライターを取り込み篭絡させる術は料理のレベルをはるかに超えるもの。特に、大食いしか取り柄のない、自称「美食の王様」、実態は「大食いのオコチャマ」来栖けい氏を味方につけての見苦しい宣伝には辟易です。経験のなさを曝け出しているのがわからないのか、相変わらず日本一の寿司屋と奥沢「入船」を絶賛している来栖氏。しかし、常連客でもこの店が数ある都心の名店を差し置いて日本一だとは思っていないでしょう。そんな来栖氏が近著のパン評価本でべた褒した店の社長などを呼んで開いた出版記念パーティの会場に選んだのがこの「ウメモト」でした。評価対象の店経営者との癒着を晒すことを気にしない常識はずれの似非ライターと昵懇のこの中国料理店が、一般客にCP良い料理を提供するはずがありません。
これほどヨイショされ雑誌に露出していても、久々に訪問したその日の客入りは7割程度。味に煩そうな客は皆無でした。
この店のウリはなんといっても一年中食べられる上海蟹味噌料理。チャーハンや坦々麺に使用していますが、なぜ旬以外にも蟹ミソを冷凍でだすのか。答えは簡単。高額請求できるこの食材を使って季節外でも客単価を上げたいからです。単品売りではこのチャーハンや坦々麺は5千円前後とかなりの高額。しかし、マイナス30度に冷凍するとはいえ、蟹ミソだけは冷凍物でも味が落ちないものなのか。食通が鮪の冷凍物を嫌うように、イクラも生の時期を好むように、冷凍物はどんなことをしても質は一段落ちるものです。そしてもっと重要なこと。未だあまり知られておりませんが、夏季には上海蟹よりもっと希少で珍味とされている「黄油蟹」という食材があるのです。香港や地元ではわざわざ暑くなる時期この黄油蟹を楽しむもの。日本でも有名高額店、例えば福臨門でも食べられます。冷凍上海蟹に固執しなくてもその時期美味しい食材はあるのです。客単価が3万円前後で旬の食材を重視せず季節はずれの冷凍物を出すウメモト、似非ライターを信奉する人以外行く必要はありません。