CP悪くない牛と鮪のコラボ和食、尾崎幸隆

今春食材偽装で週刊誌を賑わした「かどわき」を訪問したとき偶然見つけた和食店。変わった店名は、宮崎の「尾崎牛」と築地の鮪仲卸「やま幸」の山口幸隆氏の名前からとったとか。
つまり、和牛と鮪をメイン食材にした和食店であります。

1万500円1本のコース(追加で鮪の握り、鉄火丼、ステーキが頼める)は、チマチマ小ポーションの多皿料理でありましたが、価格を考えたらCP良いのではないか。調理レベルは居酒屋に毛が生えた程度(高額和食にはほど遠く味は濃いめ)でありますが、この価格で和牛と本鮪が出るのですから文句は言えません。

まずは先付けとして小鉢が5つ。まったくの居酒屋レベルですが、ビールがすすみます。
お凌ぎは定番の鉄火丼。本鮪の突先(背側の頭に近い部分とか)を使用しているようですが、小丼なので物足りない。造りは白身でこれは価格なりの食後感。和牛と鮪以外に多くを期待してはいけません。

次に中皿として尾崎牛のおろしポン酢が登場します。わかりやすい味と言ってしまえばそれまでですが、和牛の先入観が後押してマル1つ。
口直しのソルベの後は、赤身とトロの握りが2つとこれまた定番料理の登場です。個室の場合もスタッフが来て握ってくれますから退屈しません。

蒸し物(創作茶碗蒸し)か揚げ物、そしてサラダを挟んで尾崎牛のロースの焼き物がでてくるのもお約束通り。ポーションが物足りないのが残念ですが、次のお食事で普通の人はお腹一杯になりますからご安心下さい。

こしひかりとミリキークイーンの2種のご飯にこれまた定番の小鉢が添えられます。
鮪あご肉の西京焼き、尾崎牛肉じゃが、明太子、山葵漬けのレギュラー陣は何回行っても不動。味濃い小鉢でご飯がすすんだ後、トドメはトリュフと温泉卵乗せご飯。近隣の「かどわき」譲りなのか、かなり不自然なトリュフオイルの使用を感じますが、気にしない人には美味し料理かもしれません。

普通に日本酒を飲むだけならば1万円台半ばで終わる鮪と和牛を使った高額居酒屋料理。味が濃いので8000円前後の赤ワインに逃げると客単価が2万円を突破しますから注意が必要です。
3回目の訪問の時出た小鉢のユッケ、かなりMSGを感じましたが、この業態なら仕方ないと許しちゃいましょう。。