厄払いか移転をアドヴァイスしたい、野じま

風水が悪いからとしか考えられない不人気の鮨屋。自宅兼店舗の「青木」の地下を間借りしておりますが、大家の「青木」も客がほとんど入っておらず共倒れ状態。
同じ西麻布3丁目で最近オープンしたばかりの「材木町奈可久」の主人からも同情されていたほどですから悲惨であります。
外苑西通りを挟んだ「鮨真」は昼でもほぼ満席な日が多いだけに主人も納得がいかないのではないか。銀座の「からく」出身と言うことで期待しなかったのですが、2年前の初訪問の印象は悪くなかった。昼訪問でしたが、空いている割に鯛の胡麻醤油漬けなど面白い仕事のタネもあり、それなりに満足したのです。

西麻布周辺で昼も営業している江戸前鮨屋は前述の「青木」と「真」くらいか。使い勝手が良いと時たま夜も含めてリピートしていたのです。
難点は「材木町奈可久」も指摘していた支払い額。お任せやお好みでツマミと握りをしっかり食べてしまうと昼夜関係なく2万円を突破してしいます。西麻布の鮨屋としてはちと高すぎではないか。急に鮨が食べたくなった時にいつでも入れる鮨屋という理由で友里はリピートしていたのです。

ところが今年になって急に客を連れていこうと昼前に電話して愕然。あまりの不入りだからか昼の営業を止めてしまっておりました。
仕方なく「真」へフリで入ったのですが、我々と違って予約客もあり店内はほぼ満席。ツマミや握りのレベルが勝るとも劣らないのと感じるだけに、「野じま」の値付け失敗が非常に残念に感じたのです。

昼訪問が出来なくなってしばし足が遠のいたのですが、久々に訪問したのが夏真っ盛りの夜でありました。相変わらず集客が苦しいのか我々以外はわずか常連らしき男性が一人だけ。銀座の鮨屋とは違った如何にも六本木・西麻布の客といった雰囲気。他店には夫婦や家族連れも目立つだけに(1階の青木は客がほとんどいない)、客層の悪さが更に客の足を引っ張っているのかもしれません。

「青木」よりはネタ、握りとも上、もちろん同情していた「奈可久」よりも勝っております。流行っている「真」並みの支払い額なら胸を張ってオススメ出来るだけに、厄払いと値付けを再考して昼営業を再開するか、客層の改善や潔い移転を友里はここにアドヴァイスさせていただきます。