ブラッスリーというより立派なビストロ料理、クワン

いつから人気スポットになったのか世田谷区の三宿。新しい飲食店が次々出来ているようですが、私はこの「ブラッスリー・ドゥ・クワン」訪問で初めてこの地を訪れました。池尻大橋から徒歩10分ほど。近辺にはやたらとラーメン屋が目立ちます。交差点近くの小さなビルの4階、カウンターとテーブル席で総数20席弱、厨房二人、ホール一人の小さな店。ブラッスリーというと、簡単な食事とワインの店のように感じますが、この店は立派なビストロ、値付けの安い料理が40種以上用意されています。サラダ、フォアグラ、リエットなどツマミになる小皿前菜が500円前後で20種近く。まずはビールが進みます。和牛のタルタルやシーザーサラダなどの前菜はハーフポーションも用意されていて千円前後とこれまた気軽な値付けで10種近く。肉は鴨、豚、鶏、和牛と2千円前後で4種の他、前菜も含めて本日のおススメが黒板で別に用意されています。ワインも3千円から1万円までの範囲ですが主体は5千円前後。値ごろ感ある安いワインを揃えています。安くて豊富なメニューを見るとつい多めに頼んでしまいがちな友里。パテ、リエット、ラタトゥユなどビストロ定番はまずまず。オニグラや仔羊のリードヴォーも結構イケました。自家製のブリオッシュは目の前で焼いていて250円。余りパン系に興味がない友里ですが、これは旨かった。グリーンサラダにプラス400円でトッピングできる生ハムは、質は普通ですが量もたっぷりで○。鴨コンフィ、地鶏とフォアグラの重ね焼き赤ワインソースといったスペシャリテもしっかりした味付けで満足しました。オープンキッチンには2人だけしかいませんが、手際よいシェフとスタッフはストレスなく次々料理を供してくれます。かなり食べて飲んで9千円くらい。もう少し安いワインでしたら7千円で終わるでしょうか。同じビストロ料理でも浅草の「モンペリエ」とは種類、CP、完成度が違います。問題点は一つ。カウンター付近は厨房の換気装置の能力が不足しているのかオイルミストが蔓延しています。ぜひ換気装置を改善していただきたいものです。気軽な服装(油をかぶります)、気軽な予算で数多い美味しいビストロ料理を楽しんでください。