この時期でも客入りは悪くない、銀座 矢部

まさか未曾有の不景気、100年に一度と言われる危機的経済状態の時期に銀座に出店することになるとは予想していなかったでしょう、銀座 矢部。新宿の店(矢部)の常連客であったビルオーナーに誘われてこの銀座ビルに出てきたのがリーマンショック直前の昨年8月。外食をしながらも自社ビルへのテナント誘致を忘れないという、その常連客の営業努力に脱帽です。
昨年秋、友里以上にミシュランガイド日本進出に敵対意識を持っていると思われる幻冬舎の「月刊ゲーテ」で、「東京一の和食」のように絶賛されていたのを見て、訪れたのが昨年末でありました。
時は不景気のまっただ中で師走といえども集客に苦しむ店が多い中、カウンター、個室ともそこそこ盛況だったのが意外でありました。主人は同伴カップルが少なく回転が足りないと言っていましたが、この時期ではそれは贅沢というもの。今年になって再訪した時も7割方は埋まっていましたから、満足するべきと考えます。
最初の訪問ではオススメの5000円フグ刺しを
追加して2万円コースとしましたが、更にオススメの白子焼きを追加してしまい、一人3万円を突破してしまいました。突き出しのゴマ豆腐はウニ和えと蒸し鮑もついて思ったより薄味で○。スッポンの茶碗蒸しもまずまずでしたが、肝心のフグ刺しは既に切り置いてあり薄くて皿に張り付いた一品。主人は質を自慢していましたが、その質がわかるポーションではありません。その後の造りも傑出した質ではなかったが許容範囲内、炊き合わせ、カラスミと続いて蕎麦で〆となりました。CP的には若干疑問が残ったので、機会を見て再訪したのが今春であります。
アオリのヌタ、アン肝などこの店の突き出しは相変わらず○。若竹椀は味濃かったですがまずまず。造りはまたもや普通でしたが、なぜか追加ではなく出てきたトラフグ白子焼きは接待客にはウケました。海老入り飛竜頭(ガンモ)や鮑、そしてアンコウ鍋まで出て蕎麦で〆ての支払いが今回は2万円チョイ。結構日本酒を飲んだはずですがこの支払額なら食後感が悪いはずがありません。追加なしの1万5000円コース限定なら、傑出さを感じませんが平均点以上。銀座の和食としてはリピート可であると考えます。