スタッフの態度だけは不変、ローブリュー

ビストロと言われていますが、豚専門店と言っても過言ではない南青山の「ローブリュー」。巷の高評価に反してボリューム感とディープな調理がお気に召さないのか、ミシュランからは見向きもされておりません。でもオープン当初から、ボリューム、豚肉主体、濃厚な調理で話題を集めた人気店であります。
この店は幼児の入店も可と使い勝手が良い店に見えるのですが、サービス面で大きな問題を抱えておりました。ビストロの範疇にある店が堂々と「シェア拒否」を宣言していたのです。拒否だけならまだしも、そのスタッフの態度が問題。「うちはフレンチなのでシェアは認めない。前菜、メインと一人で2皿頼んでくれ」と客を見下した対応をとっていたのです。グランメゾンならいざ知らず(高額店でもシェア対応の店も多い)、黒板メニューでベビーカーOKの店が何を勘違いしているのか。本場のフランスでシェアを拒否するビストロがあるのか。スタッフこそこそフレンチの経験がないのかと思ったのです。定番料理の「豚すね肉のコンフィ」、当時はプロレスラーでなければ完食出来ないくらいの量がありました。前菜に続いてどうやって一人で食べ切れというのか。しかし最近の「食べログ」でシェアが可能になったことを確認して今冬久々に訪問したのです。
豚頭のテリーヌ(1470円)、生マッシュルームのサラダ(1050円)に比べ、アンディーブとシェーブルのサラダが1890円は高く感じましたが、いずれもまずまず。
件の豚すね肉のコンフィは以前よりボリューム、調理とパワーダウンに感じましたが、2940円ならかろうじて許容範囲か。同価格のシュークルートや豚肩ロースのコンフィも都内にはもっと美味い調理の店があるとは思うので、可もなく不可もなしでありました。シェアを認めたのは結構なことですが、ボリュームや調理に以前の「冴え」を感じないのが残念。ただしサービススタッフの態度は健在。男性スタッフの不快に感じる対応は相変わらず冴えておりました。サービス業としては致命的な問題点です。
南仏主体の安めのワイン(5000円以下)を揃えているのは評価でき、かなりのボトルを飲んで一人1万数千円の支払は、まずまずの食後感だけに人を食ったような接客姿勢が残念です。