ワインだけでも行く価値がある、イカロ

読者でもある飲食業界の方から教えていただいた中目黒のイタリアン。北イタリアの郷土料理を中心にワインにも力を入れているとの情報ですぐさま訪問したのが昨年の秋。料理の種類が多くなくそれほど郷土色が強いとは思えませんでしたが、レアになるほど値付けが安いワインのラインナップにビックリ。予算の都合で初回に断念したワインが気になり、今年になって再訪しました。
とにかくレア、高いワインになるほど値付けが安い。テヌータ・ディ・トリノーロ(‘00)が2万5000円。カーセバッセ(’98)2万4000円、ブルネッロのサルヴィオーニ(‘98)が1万6000円とイタリアンでは普段余り高いワインを飲まない友里も思わず頼みたくなる低い掛け率なのです。ネットで調べてみればわかるのですが、小売りと店価格の差は数千円といったところでしょうか。その他、マセット、サッシカイアなどのお馴染みの有名ワインやバローロの有名造り手のワインもありますから、高いもの好き、有名もの好きの方にはオススメです。
料理店ですから肝心の料理に移ります。5250円のシェフお任せコース(前菜、パスタ2種、メインなど)もありますが、ボリュームある料理が好きな私はアラカルトを選択。前菜は1400円から1800円です。トマトベースのトリッパは身も大きめでしっかりした味付け。相模湾小魚のサラダも悪くはなかった。馬肉のタルタルには野菜も添えられていて嬉しい。鯖のマリネのボリュームが少ないのがちょっと残念でした。パスタ(1500円?1800円)のウリは蝦夷鹿ラグーのパッパルデッレ。TV番組でも評判だったとのことですが、思ったほどディープ感がなくちょっと期待はずれ。その他スパゲッティやラビオリにも特色がありませんでした。
メインは3000円前後が主体ですがビステッカ(4800円)もあります。ウリのグーラッシュ(2800円)、かなり色濃く塩が効いており、白金豚のスペアリブ(2800円)はサルシッチャもついて悪くはない。蝦夷鹿(3400円)、ミラノ風カツレツ(2400円)と本場のディープ感は別にしていずれもボリューム的には満足でした。
発展途上と思われるシェフの料理はまずまずでワインは格安。イタリアワイン好きはぜひ一度!