ワイキキで(正確にはワイキキとカハラの間に位置)サンセットを絡めた夜景が抜群と評判のフレンチ「ミッシェルズ」。
友里もかなり昔に訪問した記憶がありましたが、こと料理に関してはまったく印象に残っていなかった。
ではなぜ再訪したのか。今回のオアフ島で合流した一家に8歳未満の幼児がいたので洒落たディナー場所として選ばざるを得なかった。
本当は一昨週に取り上げた「ラ・メール」にしたかったのですが、幼児の持ち込み、もとい、同行が不可と断られたからであります。
料理よりもサンセットを見ることが第一と考えての予約時刻は18時。
雑居ビル内のプアな入り口から入ってレセプションを抜けると、目の前にはワイキキの海岸が広がっておりました。
席は上席というのでしょうか、大勢だけど海岸側と絶好のポジション。着席してまもなくサンセットがはじまりましたから、まさにジャストタイミングでありました。
でも席に座ってホールの周りをみてビックリ。
覚悟はしていましたが、まともな客、もとい、「ラ・メール」のような落ち着いた雰囲気の客が皆無ではありませんか。
通訳(ガイドかも)連れた中国人団体や、本国ではフレンチにまったく馴染みがないと思われる日本人団体客などが所狭しと並べられた長テーブルに群がっているのであります。
その煩さは半端なものではありません。これじゃ幼児の持ち込みがオッケーなのも当たり前。マナーが幼児以下の大人客(特に中国人)が多かったのであります。
当初から料理自体に期待していなかっただけに、友里が頼んだのは無難な3皿。まずはタルタルステーキです。
アメリカの店ではよく見られる、テーブル脇でスタッフが調理するパフォーマンススタイル。ほとんど料理人が関与しませんから、真の意味での料理と言えないのではないか。換言すると、(料理人の)当たり外れが少ない料理でもあるのです。
ケイパー、ウスターソース(さすがハワイ!)、タバスコ、アンチョビペーストなどを目の前でこねくり回す女性スタッフ。食べてみるとウスターソースのお味が強すぎでありました。これなら先週掲載した「ハイズ」の方がはるかにマシ。
つづくシーザーサラダも同じ女性が混ぜ合わしていまして、まさに八面六臂の活躍。お味はレモンが強すぎて同じくイマイチでありました。
メインは、アメリカでは牛より高価と言われるバイソン。でも期待した割にソースが甘すぎるなどオコチャマ味付けでこれまた満足することは出来なかったのであります。
連れたちが頼んだ〆のデザート。
まあ、人のこと言えませんが廻りの客層を見れば、美味しい料理を提供する店に見えるはずがない雰囲気。
幼児連れ、中国人連れ、もしくはサンセットのみの夜景限定での訪問にのみ、オススメの店であります。