ビル建て直しで、昨秋鳴り物入りで再オープンした資生堂のグランメゾン「ロオジエ」。
オープニングパーティー含めて4~5回訪問しての友里の感想は、
う~ん、見た目重視の割に印象に残る皿がない
と毎回不完全燃焼で店を後にしていたのであります。
そうはいっても未だ若いシェフだけに、ジビエの季節に再度チャレンジを決断。割とあっさり予約が入っての、11月再訪となりました。
建て替え前は評判が良くなかったメナール前シェフでも2回転するテーブルがあるなど、オープン早々から席が埋まっていたと記憶していたのですが、再オープンになってからは2回転どころか満席になる時刻がかなり遅いのではないか。
19時半でも満席にならない日もありましたが、この日は隣の席が最後まで空席のままでありました。
そんな雰囲気であまり期待を持たずに頼んだ料理だったのですが、前菜の1皿目を食べて今までの印象が180度変わってしまった。
美味しいじゃないか
口の悪い同伴者は
シェフが替わったのかも
とまで言い出す始末でありました。
まず友里が頼んだのは白トリュフ料理。
最近はフレンチでもこのイタリアの高級食材を使う店が増えているのですが(皿単価を上げられるので)、とってつけたような使い方なので感心した皿には滅多に出会ったことがない。
でも今回は、ホタテのロティをメインにセップ茸や栗を配したもので、ナツメグやシャンピニオンのムースも良い仕事をしておりました。
敢えて言うならニョッキ。現シェフはニョッキが好きなのか他の料理にも使っているのですが、友里はあまり好きではないんですね。
でも全体的には美味しかった。
続くは青首鴨のコンソメ。蕪に包まれたフォアグラもそれほどしつこくなく、このコンソメは奥深い味わいで久々に美味しいスープに出会ったと感心したのであります。
メインは雷鳥。普段は滅多に頼むこのない二本足ジビエでありますが、カシスをベースにしたソースも甘すぎず雷鳥の味わいにマッチしていたのではないか。
口の悪い同伴者が頼んだグルヌイユ(蛙)やハタのヴァプールも良かったようで帰り際、来年早々の予約を入れていたことからもかなり満足したのだと推測します。
以前から良かったデセールも健在で、久々に(メナール時代もなかった)満足して「ロオジエ」を後にしたのであります。
果たしてこの美味しさは一過性のものなのか、永続的なものなのか。
その答えは来年早々にでることでありましょう。