この9月の香港訪問の際、1軒目に選んだホテル内(アイランド シャングリラ)の1つ星広東料理店。かなりの大人数での食事会だったので、ホテル内レストランとして訪問済みの有名店を無難に選んだのであります。
前回の訪問は幹事にお任せ。しかし今回は友里が幹事役を買って出ましたので、カード会社経由でコース内容などを知人に相談しながら詰めていったのです。
アメックスを経由して何回か料理構成についてやりとりを終え、自信をもって店を訪問したのですが・・・
席に座って落ち合ったその知人たちとの雑談の最中、肝心のことを打ち合わせしていなかったことに気付いたのであります。
イケね、化学調味料を使うなと言い忘れていた
料理内容と価格に関してのみに集中してしまい、MSGフリーを通達していなかったのです。
まあ知人以外は味に拘らない面々だったので、たまにはMSGも良いかもと、最初の豚とダックの焼き物を口に入れた瞬間、「あれれ、MSGを感じないぞ」と驚いたのであります。
そうなんです、その後の料理にも言えたのですが、MSGを使っていない(感じない)調理なんですね。
香港に詳しい知人によりますと「最近のホテル内レストランでは、言わなくてもMSGを使ってこない」とか。かくして後味悪くない本場の広東料理を楽しむことが出来たのです。
最初の焼き物はまずまず。四川酸辣湯風のスープは、豆腐、玉子、ナマコ、椎茸、海老、貝柱など具も沢山で思ったより辛めだけど美味しかった。
店名を冠した「夏宮八寶鴨」は、中に餅米が詰まっていましたが淡いながらも貝柱の旨みもあってこれまた○。
続くインゲンの炒め物は普通でありましたが、本日のメイン、スターガルーパの清蒸は「何と言っても香港に限る」と大いに満足。
東京の高額広東料理店でもこの手の料理を食べたことがありますが、質と調理のレベルはかなり劣っているのではないか。これまた満足したのであります。
続くクリスピーチキンは頭付きでの提供でちょっとグロでしたが、甘しょっぱい味付けが変化をもたらし悪くはなかった。
レタス包み(松の実と野菜のミンチ炒め)や蓮の葉包みの炒飯も美味しかったのですが、友里が思わず唸ったのがデザートの「楊枝甘露」。
何かと言いますと、マンゴーピュレをベースにポメロとタピオカを入れてココナッツミルクなどでのばした甘味。
甘いマンゴーにポメロ(柑橘の1種)の酸味とタピオカのコリコリ食感がうまく調和したものでして、酒を減らたからか甘味も食べるようになった友里は、よくあるマンゴープリンよりはるかに美味しく感じたのであります。
これだけを食べるためにも再訪したいと満足して店を後にしたのはいうまでもありません。
15人のグループでしたが、一人当たりのコース単価は1000香港ドル以下と日本ではあり得ないお買い得価格(サービス料10%は不含)。
ワインを結構飲んでも一人当たり2万円台前半で終わりですから、香港訪問はやめられないとあらためて思って店を後にしたのであります。