オスマントルコ料理と思わなければ料理は悪くない、ブルガズ アダ

先週に続き、あの後輩ミシュランオタクと昨年夏に訪問した麻布十番にある自称オスマントルコ宮廷料理店。
オタク以外にちょっと気難しい同行者がいたために、店評価は今夏に再訪するまで封印することになってしまったのであります。

確かに店のサービスは良いとは言えなかった。ネットではトルコ人シェフの妻であるマダム(日本人)が素人レベルだからとの意見もありましたように、入り口付近にスタッフが居らず客はレセプションを通り越してホールにノコノコと入ってくるなどみっともないことこの上ない。
しかも傘(当日は大雨)はその無人の店入り口の置きっ放しにせざるを得ない状態。気難しい性格ではない友里でも疑問に思った店対応でありましたが、マダムの弁解がまた下手くそでして気難しい客のヘソが更に曲がってしまったのであります。

コースは6900円、8800円、1万3650円と3コースありまして、真ん中のコースにいくつか料理を変更して貰ってのその日の結論は、連れの不満を聞くのが大変で料理を味わうどころではなかった。

韓国の九節板(クジョルパン)のような前菜盛り合わせの他は、ウニ料理、魚(ヒラメ)料理、仔羊料理と見た目も味も普通の西洋料理のイメージでどこがオスマントルコだか宮廷料理だか違いがわからない。
でも味付けなど調理は万人ウケするというか、悪くはなかったのであります。

しかもこのマダムには娘さん(トルコ人シェフとのお子さんではない)が居りまして、酔いもあったのか友里好みのお顔でかなりビジュアルに見えてしまったのであります。
気まずい雰囲気での食事で普通だったら再訪はあり得なかったのですが、1年かかってしまいましたが彼女見たさに再訪したのが今年8月でありました。

胸をときめかせての1年ぶりの訪問。ところがその日は酔っ払わなかったからか、娘さんが不在だったのかわかりませんが、店内に友里好みの女性を見ることは出来なかったのであります(例のマダムは健在)
今回は奮発して最高値のコースを予約していたんですが・・・

ラタトゥユらしき1口料理もどこがオスマントルコかわからない。パン2種もしかり。
11種の前菜盛り合わせもハーブやスパイスの多用はわかりますが、これって他の料理でもよく見られる手法のはず。
でもオクラとトマトのスープ、車エビのジェノベーゼ、アーティチョークのサラダ、金目鯛、仔羊と美味しく食べ終えてしまったのです。
オスマントルコ宮廷料理と考えず素直に食べればとの前提でしたが。

今の世に(しかもこの日本で)、オスマントルコ宮廷料理なるものを経験した人がいるのか。
いやレシピさえ見たことがある人なんて存在していないのではないか。
まさに(オスマントルコ宮廷料理と)言ったもの勝ちでありますが、こと料理に関してはどこかの国の特徴を感じないまでもハーブやスパイス感があってそれなりに美味しいもの。
価格もそんなに高くはありません。

オスマンだとか宮廷とか深く考えず、単なるスパイス&ハーブを多用する西洋料理と考えれば、訪問も可であると考えます。