食材、調理と可もなく不可もなしの洋食店、乃呂

どんな店に行っても、そしてどんな料理を食べても絶賛の言葉しか述べない自称フードコラムニストの門上武司さん。
彼は大阪ガスの援助を受けているのでその訪問先はガス厨房を設置する店に限定していると聞きますが、
ガス調理さえしていれば、造る料理すべてが美味しくなるものなのか。
そこには食材の質や料理人の腕の差がでないものなのか。

関西の料理店や関西人の舌に疑問を持つ友里は、関西の飲食業界で大きな力をもつこのコラムニストのウオッチを続けておりまして、彼のヨイショブログで昨秋気になって訪問したのが心斎橋近辺にあるこの「乃呂」でありました。
わざわざ大阪まで行ってなぜ洋食店を訪問するのか。その理由は「洋食でハズしても大きな損害がない」と考えたから。

育った食環境の影響なのかどんなものを食べても美味しく感じてしまう魔法の舌をもつ門上さんを検証するため、友里は彼の絶賛店を訪問して何回も痛い目にあっておりました。
このブログネタの為でなければ彼のオススメ店には自腹で行きたくないのでありますが、洋食はよほどの事がない限り不味くて食べられないということがない、そして比較的単価の安い料理であります。
自爆覚悟で飛び込んでも大きな損害を被らないと判断しての訪問であったのです。

初訪問は昨秋のこと。1階のカウンターではなく2階のテーブル席でアラカルトを身内と食べまくったのであります。

まずは生牡蠣(3ヶ1680円)。三陸産とのことでしたがこれは美味しかった。
でも牛肉のカルパッチョ(1260円)にはビックリ。なんと加熱しているではありませんか。ローストビーフの薄切りみたいなものでしてこれなら提供しない方が良いのではないか。
野菜サラダ(Lで1575円)は野菜の量と種類が多くてCP悪くなくまずまず。

ウリのタルタルステーキはポテトサラダを混ぜているオリジナルレシピとのことでしたが、ポテサラのおかげで緩い味付けになっていてイマイチ。
本場のタルタルを知らない大阪人にしか通用しない代物でありました。

門上さんが秀逸なドゥミグラスソースと絶賛していたビーフシチューとタンシチュー(いずれも3150円)でありますが、友里に言わせるとツメが緩い。
まったく秀逸とは思えませんが、かろうじて許容範囲に踏みとどまったのであります。

もう1つのウリであるハンバーグ(1890円)は、どっぷりソースに浸かった煮込みとも思えるもの。
玉葱の添加が多かったですが、味的には東京のそこらの街場洋食店と大差なし。
〆に頼んだドライカレーもまったくスパイス感がなかったのであります。

今年になって1階のカウンターでも食べましたが、東京人としましてはこの支払額(一人あたり1万数千円)での再訪は厳しい。

はっきり言わせていただくと、東京で石投げれば当たるレベルの高額洋食店。
3月10日発売の新書「堕落のグルメ」(角川SSC新書)でも関西飲食店のレベルの低さを述べているのですが、洋食の分野でもそれを再確認した2回の訪問でありました。