安いと油断して頼みすぎるとあとの支払いが大変、Le Bar a Vin 52

競合は「俺のフレンチ」や「俺のイタリアン」か。。スーパーの成城石井が経営している廉価な料理を出すワインバーで、麻布十番店の2階にある若い人には人気の廉価店。
この店の存在を知ったのはある月刊誌の同行取材の依頼からでして予約困難との触れ込みもあり、即座に仕事を受けさせていただきました。

18時の入店時はガラガラ。ワインバーといより大箱のビアホールかブラッスリーのような内装で、テーブルも小さく居心地はあまり良くない。
でも客は徐々に押し寄せてきて、帰り際の20時には満席になっておりました。

俺シリーズと同じような値付けなのに、想定外だったのは皿出しの遅いこと。
同行ライターと友里征耶は早食いなのに8皿を食べ終えるのに2時間もかかってしまいました。
俺シリーズは3回転させないと儲からないと吹聴していましたが、ここはせいぜい1.5回転ではないか。これでもトントンだったら、3回転の俺シリーズ、儲けすぎかもしれません。

まずは生ハム6種(1680円)。普通の厚さの1/3の薄さでとろけるような食感にしていると自慢していましたが、友里に言わせると総量を抑えて嵩張らせているだけ。
ハムもある程度の肉厚が必要で食感は大事だと考えます。

チーズ5種(980円)はこの量なら質を問うのは可哀相。いや多すぎてあとの料理が食べられなくなると我々は完食しなかった。

一瓶丸ごとを謳っているキャビア(10g 2000円)でありますが、最初から蓋を開けた状態で持ってきて、しかも中身が斜めに綺麗にナメされているところをみると、詰め替え疑惑を感じてしまいました。
俺シリーズは20gで3800円ですから価格や味は大差なし。塩味しか感じない粒々でありました。

もう1つのウリのフォアグラ(980円)、リンゴと共にソテーされていてこの値付けならまずまずか。ハーフサラダ(780円)はこの量ならお買い得であります。

牛頬肉の赤ワイン煮込み(980円)は、絶対オススメと言われたけどツメが緩かった。2片の肉塊大きいところが救いなだけです。

そして問題は「5種野菜のSTAUB」(580円)と名付けられた料理。
普通この表記をされると人気の仏産ストウブ鍋を想像しますが、でてきたのは日本製の鋳物鍋。これって商標の使用違反にならないのか。でも野菜の量もタップリで、この価格なら文句を言えなかった。

 

 

ポテサラ(450円)は、成城石井の店で売っているのとまったく同じ。ある意味安心感がありました。
〆はすだち鳥のグリル(1280円)。柔らかいから地鶏ではないと思いますが、味付けが濃いので若い人には美味しく感じることでしょう。

この値付けにこの味付け(本格フレンチとは別もの)なら若い人にウケると思うのですが、我々は値付けの安いワイン(でも1万円超え)を頼んだからか支払いはなんと2万円台半ばと高級ビストロと変わらなかった。
最近多い、酒類を飲まない大味好きな、しかし小食の若者限定の店だと考えます。