行列ができていたのが不思議、インデアンカレー

筆頭は山本益博氏と犬養裕美子氏でしょうか、大きな力を持つ人たちが闊歩している日本の飲食業界。そしてこの二人ほどではないですが友里より影響力を持つのが自称農産物流通業者の「やまけん」さんです。彼が店のウェブサイトのプロデュースまで買って出て自身のブログでベタ褒め紹介していたのが東京進出してきた「インデアンカレー 丸の内店」です。
関西では何店舗も展開している人気店。一度食べたら病みつきになるほど感動するというカレーに興味を持ち、最初に訪問したのはオープン数月後、昼時だからか10人以上の行列が出来ておりました。やっと順番がきてレジで支払いすると店長が着席する場所を指示してきます。態度がでかいとちょっとムッとしましたが感動カレーの為に我慢しました。しかし出されたカレーを見て、私の期待は萎んだのです。ご飯の割に少ないルーは見るからにスパイスが少ないようで黄色みが強い。一口食べて唖然、無茶甘く感じるのです。暫くして単純な辛さが襲ってきました。かなり小麦粉を使用しているとしか思えないトロミある少なめのルーはご飯の量とのバランスが悪い。いや、甘辛のバランスもかなり崩れていると言えるでしょう。野菜から出る甘みではなく、ジュースやエキスをぶち込んだとしか思えない強い甘み。そして各種スパイスを割愛し、チリペッパーかチリパウダーくらいしか使用していないと思われる単純な辛さ。これで感動する「やまけん」さんはかなり涙もろい方なのでしょうか。付き合わせのキャベツのピクルスも不自然なほど甘いものでした。
このコラムのため今年2月に再訪したのですが、昼時なのに行列が出来ていません。13時前でもお好み焼き屋には行列が出来ていましたから、トキアビルの賞味期限が切れているわけではないでしょう。肝心のルーは以前よりトロミが薄くなり、辛さが強くなったと感じました。相変わらずルーは少なく、「ルー大盛り」でも足りないくらい。キャベツのピクルスも更に甘くなっているようで完食出来ません。
スパイスの風味を感じないこのカレー、ルーは別の場所で大量に造られていると思いますが、調理レベルはそこらの街場のカレーと大差なし。近所でなければ絶賛ブログに釣られてまで訪問する店ではありません。