CP良い料理とシェフとマダムの小さな店だったからか、なかなか予約が取れなかった六本木のイタリアン。ビル立て直しで一時閉店していましたが、昨年末に六本木7丁目のビル2階で再開したと聞き久々の訪問です。スペースが広くなった割にはそれほど席数を増やしていないので圧迫感はなくなりました。カウンター6席にテーブルが6卓とキャパは20名弱です。
洗い場の女性スタッフが増えて3人になったので、満席でも以前ほどタイトにならないでしょう。黒板上で料理や種類、そして価格の変更がほとんどないことを確認して一安心しました。
前菜は1600円前後で定番が6種に本日のおススメが4種。パスタ&リゾットも1700円前後で5種以外に、本日のスパゲッティとして4種を用意。2500円前後のメインも肉が3種に魚も用意され、この価格帯の店では充分な料理数です。
定番の牡蠣のオイル漬け(1800円)はまずまず美味しい。蟹とポロ葱や猪のラグーのパスタもやや甘めの味付けが特徴ですが悪くはありません。店の格からして濃い目の味付けの方がマッチしております。
メインのグリル料理には今回ちょっと不満。ガス焼きの限界なのか、岩中豚は焦げ部分があり、仔羊は味がかなり濃すぎでありました。価格を考えるとそれほどの質を求めるのは酷とはいうものの、質、調理ともう少しレベルを上げてもらうと更に良い店になるでしょう。
ワインは3600円前後の安いワインから1万2000円までと価格帯に変更はありません。主要価格帯が5?6000円くらいとちょっと上がった印象になったのは移店で仕方ないことか。
以前はディープなイタリアンとしてオタクっぽい一人客がカウンターでブチブチ言いながら食べている光景を見かけたこともありましたが、新店は明るいイメージで女性客の割合が増えたかも。マニアックな客はちょっと行きにくくなったかもしれません。
各皿はボリュームもあり、前菜、パスタ、メインと3皿食べたらこの友里でもお腹は一杯。手頃なワインを頼んで一人1万円前後は充分元取れる食後感であると考えます。それほど季節感ある料理ではありませんが、近所にあればちょくちょく行ってみたいCP良いイタリアンであると考えます。