あの店は今・・・、ラミティエ

前菜とメインのプリフィクスコース(夜)がわずか2100円だった高田馬場のビストロ「ラミティエ」。一般読者への背信行為ともいえる山本益博氏の「値上げアドヴァイス」に耳を貸さなかったシェフでしたが、やはり時代の流れには逆らえなかったのか。2520円に値上げしたとの情報を得て久々に訪問しました。2割の値上げと言ってもその差額はわずか410円。さほど集客に影響がないようで予約は20時前と2回転目と思われる時刻を指定されました。
やや早めに到着して店内を見ると満席ではなく2卓ほど空いています。昔は予約時刻を過ぎても前の客が帰らず外で待たされる羽目になったのですが、今回は早めでもあっさり入れました。おそらく1.5回転営業くらいに抑えているのでしょう。
前菜は白レバー、鶏レバー、エスカルゴ、パテなど9種、メインはシュークルート(2人前)、鴨コンフィ、牛リブロース、牛ほほ肉の赤ワイン煮と定番のビストロ料理などが10種と選択肢は豊富。
ワインの安さも相変わらずです。ローランペリエはボトルで4830円。ノンヴィンテージとはいえ立派なシャンパーニュが小売りに近い値付けです。グラスも570円と普通の店の1/3。スティルワインも南仏ワインを主体に3000円弱から5800円までと安い値付けで提供する良心的な営業です。
料理も変わらずポーション大きく味付けはしっかり目。追加料金も3割くらいありますが、315円以内と控えめなのも嬉しい限り。鶏レバーサラダは3人前かと思うくらいレバーがテンコ盛りで高脂血症の方は要注意。隣客が頼んでいたパテ、分厚すぎて見ているだけでお腹一杯。食の細い方はエスカルゴ(でも結構数は多い)が無難でしょう。メインに頼んだシュークルート、2人前からのオーダーなので、他の料理を追加しようとしたら多すぎるとスタッフに止められました。皿に盛られてきますが、ソーセージ、バラ肉の他、スネ肉が巨大。ジャガイモにキャベツもあり二人では食べきれないほどのボリュームでありました。すべての料理が量多くまずまずの調理で2520円ですから、食材の質に文句は言えません。
5000円超のボトルワインにビールやグラスシャンパーニュを頼んで一人7000円弱は、誰でも満足すると考えます。