シカゴにエル・ブジ模倣の店が未だ存在していた、L2O

シカゴ出張で訪問した元3つ星のシーフードレストラン。店名は「Lake to Ocean」の略だそうです。

L2O

 

コース最初のアミューズは赤や緑色のメロンや胡瓜を丸くくり抜きその中を更にくり抜いてフォアグラやサーモンを詰めるという手の込んだ調理。

アミューズ

ちなみに中はフォアグラ(赤)、サーモン(緑)などでいずれもクリームでかなり伸ばしておりました。その後の皿もクリームが多いものがありましたから、シカゴ人はクリームがお好きなのかもしれません。

例えば品書きではムール貝のタルトになっていた料理。でも味的にはムール貝は感じずレモンパセリのクリームの味しかしなかった。

ムール貝

 

接待だったので追加で頼んだのが一番高いランクのキャビア(1オンスで 440ドル)。

キャビア

サワークリームと共に添えられたパンの山積みにはビックリ。これを食べたらお腹一杯になって後の料理が食べられない。でもこのキャビア、パンはほとんど食べませんでしたが、この日何を食べたか食材がわかる数少ない皿であったのです。

続くはまた1口もののクラム(外観や味ではその存在がわからない)で、下はしょっぱいゼリーがありました。そしてコースにあるキャビア料理は量が少なすぎて記憶に残っておりません。

クラム

 

そしてこの日、食べて食材がわかったもう一皿が牡蠣。スポイトでセロリジュースなるものをスタッフはかけておりました。

牡蠣

盛り付けは変わっていましたが牡蠣自体は美味しかった。キャビアの他にやっと食材の味がしたと連れと意見が一致したのであります。

続く皿も唖然。蟹せんべいを蟹ミソのようなクリームに付けて食べるものです。味濃かった~。

 

そしてフォアグラ料理だとわかる人がこの世に居るのかと超疑問だったのがストロベリーのゼリー玉に紛れて小トマトの中にフォアグラを詰めたもの。写真がないとわかりにくいですが、見た目はビー玉みたいなものが7ヶ皿の上に乗っているだけのものでした。

フォアグラ

 

最後の魚料理はアメリカ人がお好きなシーバスでありまして、タプナードのようなオイル味だとのメモが残っておりますが、料理的にはまったく印象に残るものではなかった。

シーバス

 

そしてシーフード料理店と聞いていたのに出てきてしまった牛肉料理。ソースがタマネギ味なのか、無茶苦茶甘くてワインが進みませんでした。

バスク豚

 

後はデザートが4皿。はっきり言ってこの多皿コースの中でまともだったのは追加のキャビア(でも調理していないし無茶苦茶高い)と百歩譲って牡蠣くらいか。
普段食べないのにデザート4皿が美味しく感じてしまった元3つ星シーフード料理店のディナー(テイスティングコース)でありました。

コース価格が198ドルにワインペアリングが145ドル。そして追加のキャビアが420ドルで一人当たりの支払いが600ドル半ばの出費額を考えると、CP云々を論じることも無駄と思える食後感。

暇で資金に無茶苦茶余裕があって味や食材に拘りを持たない人限定の自称シーフードレストランであります。