ネットの掲示板で友里は「大酒飲み」と言われているようですが、夕食時にちょっと多めに飲むだけで、バーやクラブで飲み直しは原則ありません。それより「大野菜食い」でして、食事の度に野菜を人一倍食べまくっています。そんな友里が雑誌「Hanako」の記事で注目したのが「コリアン ベジタブル チェファ」。野菜料理をメインにした女性のための韓国料理とのキャッチにすぐさま予約を入れました。
地図を見てたどり着いた現場は有楽町近くのガード沿いにある古いビル。エレベータがないこの低階層ビルの4階を選んだのも、純粋に客の健康を考えてのことか。しかし足元の弱い年配客などへの配慮がないのが残念です。しかし、階下の店がみな「炭火焼肉 トラジ」だったので嫌な予感はありました。この「チェファ」、都心を中心に焼肉屋を多店舗展開している(株)トラジの新業態だったと後で知ったのです。
通されたメインホールは正に居酒屋の内装。ガード上の新幹線の往来が見えてしまう借景は場末感さえ漂います。料理は4000円以下のコースもありましたが、ウリと言われるものを単品で次々頼みました。惣菜の盛り合わせ、メニューでは10種、15種とあるのですがこの日は6種しか用意されていません。20時過ぎても店内はガラガラでしたから仕入れを調整しているのでしょうか。キムチやナムル各種は想定内のお味でありました。ジョンの盛り合わせは味付けが甘すぎ。12種の野菜がついている「サムパプ(包飯)」、換気ダクトのない店内でコンロに石板置いてもち豚焼くのはいかがなものか。姉妹店の「トラジ」ように炭で焼きたかった。石焼全州ビビンバはナムル系の野菜が豊富でしたがコチュジャンなく甘すぎて好みでありません。種類の多いマッコリ(480円?680円)もウリの一つですが、いくつか試してノーマルタイプだけで充分と判断しました。
確かに野菜を主体にしたメニュー構成でしたが調理に特徴がないというかまったく凡庸。野菜の摂取なら他の韓国家庭料理や和食の鍋物等で代替可能です。洋食でも煮込み系ならかなりの食物繊維が補給できます。予算は5000円前後ですが、エレベーターのない4階、新幹線を見ながら居酒屋然としたこの店内とこの調理では、再訪は難しいでしょう。