やはり単なる人の親だけだったのでしょう、小泉元首相の次男への後継指名。政治家の「世襲」に再びスポットが当たっているようです。
実力だけの世界であるプロスポーツでは、単なる「世襲」は存在できないのですが、周りがお膳立てしてくれる世界、実力が数字で表記できない世界では、簡単に「世襲」ができるようです。
かくいう私も俗に言う「二代目社長」、実力なくともなれた「世襲社長」ですが、中小企業の場合はある種の対価を支払って「世襲」しているところが、無対価で継いでいる人とちょっと違うところです。
それは「相続税」。上場していない中小企業の場合は、株の支配権がそのまま会社の支配権(経営権)に直結します。つまり所有株式を生前贈与、もしくは相続で受け取らなければならず、そこに「税金」が発生するわけです。
そう言った点では、稼業としている「政治屋」は、後援会組織や資金管理団体を対価なしに継承しているのではないか。せめて何かの対価を支払うべきではないか。
もっとよくないのは、何ら支配権を持っていない上場大会社のサラリーマン社長が「社長職」を息子に譲る場合ですね。どこかの大きなガス会社がやっていましたが、公私混同以外の何物でもない。
そう言った意味では、「学校法人」(土地などは国へ寄付のような形になっている)の経営権(理事長職)も相続税なしに継承できるはずですし、「医療法人」も普通の株式会社とは違うはずです。
色々と対価を支払わない「世襲」は政治屋以外にもありますが、本来は「清廉潔白」を要求されるこの公な職業、こんな簡単に息子に譲ってしまっていいのだろうか。
選挙という関門があるのですが、利権とタニマチ意識、そしてミーハーな「純粋な投票者」が多い日本、何も考えず世襲候補者が当選しやすい国民性が残念であります。
店と癒着し、小遣い稼ぎをする料理評論家、ライターが存在できる土壌ですから当たり前と言えば当たりまえですけど。
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最後のサプライズなんでしょうか、小泉元首相の議員引退。神通力が薄らいでしまい、今回しか次男へ世襲できないと判断した結果ではないかと思います。民主が政権とっても、このまま麻生氏が首相を続けたとしても、反小泉路線に舵切りして負の遺産がどんどん暴かれてくるでしょうから、賢明な決断だったと思います。
しかし、衆議院議員を4代も世襲させて許されるんでしょうか。代議士を稼業と勘違いしていないか。
民主党は、フリーの立場になって小泉チルドレンはじめ自民党立候補の選挙応援をされることを警戒しているようです。
でも対策はあるんですね。正攻法になりますが「攻めるが勝ち」で行くしかないでしょう。次男の選挙に「刺客」をぶつけて緊張感を出し、小泉氏を地元に張り付かせる戦略です。
勿論その「刺客」は身籠もりながら離婚された母に育てられた小泉氏の「三男」が最適と考えます。
次男のようにアメリカ留学など恵まれた環境ではなく、実の父に会うため箱根を訪ねても門前払いをくったこの三男、苦労しているはずで次男よりはるかにマシの可能性が高い。
ここはぜひ民主党に口説いて貰って、同じ父親同士の「世襲対決」をしてもらったら、全国一の注目区になると思うのですが、いかがでしょうか。
田中康夫氏や小沢氏、有森氏などがでても面白い展開になるとは思いますけど。
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ミシュランネタ本、やっと脱稿
いやー長かったです。書き始めたのが8月の半ば。それから1ヶ月半と予定より3週間ほど遅れましたが、なんとか無事原稿を書き終わりました。後は印刷所から返ってくるもののチェックが残るのみで、編集側がきっちり仕上げていただけると思います。
発売日は多分ミシュランガイド2009年版の近辺にぶつけると思いますので、はっきり決まりましたらブログで発表します。
さてこれでゆっくり出来るというものではなく、次は「新書」の原稿書きが控えております。飲食店の個別評価ではなく、この5年間、コラムやブログで問題提起してきた飲食業界の「悪弊」や「定説」について徹底的に述べていきたいと思っております。勿論飲食店に寄生するライターや評論家についても触れます。この5年間の集大成の位置づけと考えております。
講談社と同じくご期待いただければ幸いです。