やっぱり「タダ飯」は存在していた

閉鎖された「ブノワ」が12/4から再開されたそうです。「アーバン」の次のスポンサーはどこになったのでしょうか。
読者の方からその「ブノワ」で「試食会」と称するパーティが開催されていたことを知りました。まずはその模様を紹介しているブログをご覧ください。
http://s03.megalodon.jp/2008-1205-1355-39/kuniroku.com/2008/12/03.html
デュカスもふんぞり返って挨拶していますが、驚いたのは招待されている面々です。
横川潤氏が乾杯の発声をしています。「すかいらーく」一族の代表としてなのか、ヨイショ系ライターとしての招待なのか知りませんが、長嶋茂雄氏全盛の時代はさておき、胸毛は今の時代ウケないと思いますので、以後は見せるのを控えた方がいいでしょう。
「日本フードジャーナリスト会議」を主催するわぐりたかし氏と知り合いの人たちが招待されたと出席者から聞きました。
勿論会費はなく「タダ」で出席したそうで、「お祝い」を包んでいる人は見かけなかったようです。
ブログや記事で宣伝してくれることを期待した店側の「タダ飯招待」なのは誰が見てもわかるのですが、これでもヨイショ系ライターは「タダ飯」の存在を否定するのでしょうか。
横川潤氏が来年発売されるであろう「東京最高のレストラン」で「ブノワ」をどう評するか、注目です。
私は彼らヨイショ系ライターたちに言いたい。
「タダで食べたいならいくらでも招待してもらえ。ただし『タダ飯』食べても問題点や指摘が出来ないなら一切その店を取り上げるな。」
私も簡単な立食形式のオープニングレセプションに何回か招待された事があります。友里征耶ではなく勿論本名宛の招待です。
その際は他の常連と同じく、「お祝い」を持参し他の客に迷惑がかからないよう直ぐ退散します。そしてその店は、ほとんど取り上げないようにしております。
着席の「タダ飯招待」は2回ありますか。J.C.オカザワの関係で、銀座のあるフレンチのシェフの出版記念パーティなどの集まりでした。まわりは「東カレ」の編集幹部とかヨイショ系ライター、出版関係者が多かったです。彼女らの会話を聞いていると、訪問店数は多い(ほとんどタダ?)のですが、料理の本質を突くようなものは皆無でありました。
この店は「ガチミシュラン」に取り上げておりますが、招待パーティ以外は自腹で訪問しており、きっちり問題点を指摘しておりますので、他の店と同様、なんとか公平に評していると思っております。
「ブノワのタダ飯パーティ」の紹介ブログでは確認できませんでしたが、「わぐりたかし」氏関係の人が集まったというなら、あの過食のオコチャマ、来栖けい氏も参加していたのではないか。
彼は自身のブログで私の「会費制食事会はサヤ抜きだ」との指摘に反論しています。
http://www.kurusukei.com/
4万円以上の内容の食事とワインにお土産までつけてかえって「持ち出し」だ、と必死に主張していますが、ワインのヴィンテージと名前、そして本数が書いてありません。
完全割り勘だといくらになるかわからず人が集まらない、と屁理屈を言っていますが、「龍吟」へ行っているならワインリストを見ているはず。(ワインをボトルで頼んでいるならば)
予算を気にする層の方々に募集をかけるとしても、ワインがわかる人ならば、予算の設定は可能なんですね。募集する時、このようなワインを頼むので「・・・万くらい」になると書けばいいわけです。その上で「完全割り勘」にすればよいのです。
でも無理でしょう。ワインに詳しい人、外食慣れした人、海外店訪問の経験が多い人は、彼の食事会に参加しようとは端から思わないからです。食べ慣れた人は、「龍吟」だって自分で予約していけばいいわけです。
「龍吟」は交渉でワインが持ち込めますから、本当に出席者に良い思いをして貰いたいと思うなら、自分で良いワインを直に購入し、その購入値を含めて「完全割り勘」にすればよい訳です。
店売り価格は少なくとも小売りの倍はします。どんなワインをセレクトしたかわかりませんが、小売りで購入して持ち込めば、4万はかからなかったでしょう。
オコチャマは最後の方で、友里との会食歴を披露しています。今回の「サヤ抜き指摘」で相当頭に来て書いてしまったようですが、私は今まで「武士の情け」で彼との交流を書きませんでした。本当の実態を知っているからです。でも彼自身がカミングアウトしていますから、書いちゃいます。
確かに1年間くらい、彼が本のデビューしたあとから一緒に食べたことが何回かあります。
当時、メールのやりとりだけでしたが、件の放送作家、「わぐりたかし」氏と交流がありました。
メールでわぐり氏に「面白い人が居る」とオコチャマを紹介し、嗅覚鋭いわぐり氏がすぐさま連絡を取って会い、業界が注目しだしたというのが彼のラジオ、TVデビューの内幕であります。
味のわからない放送作家のすずきB氏や作家の浅見帆帆子氏などが彼の周りに集まったのも追い風になったと思います。
でも友里との会食歴を暴露してよかったのでしょうか。私が彼やわぐり氏を、「さわ田」や「兼定」、「水谷」に初めて連れて行ったと書かれることを予想しなかったのか。オコチャマ、味のわからない放送作家は、それまでこれらの有名鮨店を訪問していなかったのです。
来栖けい氏は、「さわ田」、「水谷」、「兼定」、「次郎」、「銀座 小笹寿し」など都心の有名店を訪問することなく、デビュー本「美食の王様」で奥沢の「入船」を日本一の鮨屋としていることに私は当時大いに驚いたのです。(現在でも日本一といっているようです)
可哀想なので本人には突っ込みませんでしたけど。
他のジャンルの高額店、そして海外の星付き店の経験のなさも推して知るべしでしょう。
最初は顔出ししない、一般客の目線、と言っていたのですが、舞い上がって料理人との接近をはかってヨイショライターの中でも有名人になったのはご覧の通り。
当然スタンスどころか考え方がまったく違いますから、来栖氏を勘違いさせ続けるわぐり氏や来栖氏らとは疎遠になったというわけです。
封印がとけたので、本日は私の読者は相手にしないと思いますが、来栖けい氏のデビュー直後の実情を書かせていただきました。

今年になって訪問した店 短評編 32

最近はどこへ行っても「景気が悪い。大変だ。」「この状態が1年続いたらかなりの会社が持たない」といった話を聞きます。何ら仕事と関係ない人たちと触れ合うスポーツクラブでもこんな話題ばかりですから、かなり深刻な状態をみなさん自覚していると思います。
ミルメーカーも自動車販売の不振で高炉を止めたようですが、私は以前から自動車メーカー(特にトヨタ)が年々最高利益を更新するのが不思議でありました。
周りでトヨタを買い換え続けている人をまったく見ません。
また外車愛好者でさえバブルの時と違って、1年や2年で新車に買い換える人はいないでしょう。
東京ではレクサスを多く見かけますが、全国的に売れているのか?
この開発に携わった関係者に聞いたところ、実は最初から苦戦しているとのことでした。
日本人は見栄っ張りですから、ベンツやBMW、ポルシェをやめてレクサスへ乗り換える人なんて希有であると思っていましたから、やはりそうだったかと納得したのです。要は日産など他のメーカーの高級車(自社のクラウンからも)からの買い換えと、海外販売で利益を上げてきただけだったのではないか。隆盛の土台は結構柔だったと思います。
買い換えサイクルの長期化、都会人の車離れ、富裕ステータスを示すものが他の製品に移った、など「車」は実は前から転換期にかかっていたと思うのですが、一時的な輸出好調が思いの外長続きして、あの奥田氏の厚労省擁護での「傲慢発言」(広告をやめてプレッシャーをかける)が飛び出すほどトヨタは増長してしまっていたと思います。
今の状態はちょっと行き過ぎの感もありますが、自動車産業の実態をようやく反映した傾向になってきたと思います。
今後は中国やインドなど新興国への輸出に活路を見出せるか、これが見出せないようならF1からの撤退を決めたホンダのように、トヨタも大きく方向転換をしなければならなくなると考えます。サブプライムがキッカケで、右肩上がりから、一気に「成熟産業」を通り越し右肩下がりの業界になってしまったと言えるでしょう。
さて3店です。今回は東京外です。
けいしゅう 
神戸市の鷹取にある焼き肉屋です。タン、ロース、内臓肉とすべて本物の神戸牛のものを仕入れているとのことでした。
確かに肉は旨くしかも沢山たべても安い。近くにいればちょくちょく行きたい店ですが、タレ味の連続はキツイ。次回は塩胡椒で食べてみたいものです。
そったく つか本
祇園に移転後はじめて訪問。価格がアップ(1万3000円)と若い衆が1名増えているのが大きな変更であります。内装など雰囲気も京都チックで東京人には受けそうです。
1万3000円にしてはCP含めて味わいも良いと思いますが、有名産地名を連呼する主人、絶対的に評価したら質は「産地負け」していると感じました。
お酒飲んで一人1万6000円ほど。東京でこの支払いだったら超人気店になるでしょう。
大阪の過大評価店「本湖月」のデザイナーも常連のようですが、自己顕示欲が出すぎで目立ち過ぎでした。
菊乃井 本店
一応「料亭」のはずですが、うるさい客が多かったです。宴会場のように大騒ぎしている部屋がありました。
わずかな経験しかないですが、東京の料亭とは段違いに悪いサービス。部屋にスタッフが張り付いていないので、酒類の追加は料理を持ってきたときでないと頼めません。
2万5000円と高いコースを頼みましたが、創意工夫のない多皿だけのただの「宴会料理」。普通の旅館レベルと大差ありません。
ご飯持ち帰り用の「折り」代として300円請求するのは赤坂と同じ。料亭でこんなみみっちいことをするのが「真の京料理」なのか。
マスコミ露出大好きな料理人の店に、CPどころか美味しい料理を期待してはいけません。

「店評価ブログ」を更新しています

おかげさまでミシュラン特需なのか、週刊誌や月刊誌から次々仕事のオファーをいただいております。ミシュランと関係のない、「鮨」に関しての企画にも参加させていただいております。形が出来ましたら、ここに報告させていただきます。
しかしミシュラン、中国で袋叩きのようですね。中国マスコミ、料理界の突き上げに、さすがのナレ氏もタジタジだとか。
「中国人に中国料理がわかるとは限らない」というような発言が更に火に油を注いだ結果となったようですが、完全に理論破壊してしまいました。
日本では「和食がわからない」との昨年の批判から、今年のプレス発表では「日本人調査員を6人中4名と増やした」と自慢したばかりであります。
中国人は中国料理がわかるとは限らないのに、なぜ日本人だけ自国料理がわかると判断して増強したのか。
昨年から「ああ言えば上祐」的なその場凌ぎの「逃げ弁解」が気になっていましたが、ついに理論的に行き詰まってしまったようです。
ミシュランガイドも書店で在庫の山のようですが、ゴルフボールはどうなってしまったのか。おそらくほとんど売れていないと思います。営業戦略のミスが続いているミシュラン、来年は本当に正念場ではないでしょうか。
さて、ミシュランガイド売れ行き不調でアマゾンランキングではとっくに100位以下に後退。それに引きずられたか「ガチミシュラン」も500位を超えてしまいました。とはいえ、「東京いい店うまい店」、「東京最高のレストラン」、「ザガット」が2000位以下、「東京番付」に至っては1万位以下ですから、まだまだ健闘していると思います。
店のランク付け以外でも、「読み物」として他著よりはるかに面白いと自負しておりますので、まだお読みになっていない方はぜひ手に取っていただきたいと思います。
さて「店評価ブログ」に、「コート・ドール」と「吉兆 名古屋店」をアップしております。
ぜひお立ち寄りください。
http://www.tomosato.net/blog2/index.html