ジュネーブでのディナー

本日は掲示板でリクエストがあったスイス(ジュネーブ)での飛び込みレストラン訪問記であります。
今回の旅行はいつもと違ってレストラン訪問が主体ではありませんでした。よって1軒を除いて当日まで予約をいれなかったというか、行く店を決めていなかったのであります。
ホテル付近の街場の店で地元のフォンデュやタルタルを食べられれば良いと考えておりました。

まず到着した夜、ホテルのコンシェルジュに紹介されたのが

Rez de Chaussee

という、あるホテル内にあるレストラン。22時ころ行ったのですが満席でありました。
とりあえず気になるものを頼んでしまえと、ニース風サラダ、ヴィシソワーズ、ガスパッチョに続いたのが以下のタルタル(ハーフで24スイスフラン)とマッシュルーム入りフォンデュ(28.5スイスフラン)の2皿であります。

タルタルステーキ

海外でも「タルタルステーキ」を頼むと、スタッフは「生肉だぞ」と確認してくるんですね。日本では何回か確認されたことがありますが、ジュネーブでも確認があると言うことは、外人(地元人も)でも生と知らない人がいるのか。それとも私が日本人だとわかっての確認だったのか。
お味はかなり濃いめでありましたが、ジュネーブでわざわざ食べるほど日本のものとの違いはわかりませんでした。(「かわむら」のトマト入りとはまったく違いますけど)

マッシュルーム入りチーズフォンデュ

そしてチーズフォンデュ。マッシュルーム入りにしたのですが、加熱しすぎてマッシュルームは美味しくなかった。ノーマル(具がない)で充分でしょう。
ここのチーズフォンデュはかなりアルコールを感じる味でして、人によっては評価がわかれるものであると思います。

 

最終日に飛び込んだ店はガイド本に載っていた

AVBERGE DE SAVIESE

レマン湖前の大通りからちょっと路地に入った街場の店です。

フォンデュ メゾン

まずは自家製チーズ(ブレンドが自家製ということか?)を使ったというフォンデュ メゾン(23スイスフラン)。癖がなくマイルドな味で万人向けだと思います。
そしてせっかくだからとオイルフォンデュをメニューで探したのであります。知らなかったのですがこのオイルフォンデュ、料理名は

フォンデュ ブルギニオン

と称するのですね。でも名前だけで、ブルギニオンとありますがブルゴーニュ地方の料理ではないはずです。

フォンデュ ブルギニオン1

この油入りの鍋に、以下の肉を串に刺して入れて揚げるのですが、火入れが安定せず揚げすぎばかりになってしまいました。

フォンデュ ブルギニオン2

これで2人前の肉です。最低でも2人前(80スイスフラン)からしかオーダー出来ないシステムでありました。

フォンデュ ブルギニオン3

揚げた肉につけるソースなどです。これらのソース、見た目より上品、はっきり言うと味が薄い。赤身の肉の質がもっと良かったら適切ですが、この質ならもうちょっと濃くても良いと思いました。

ツェルマットも含めると4泊したスイス滞在でありますが、食べたディナーで印象に残るものはなし。
日頃は郷土料理だ、地元料理だと叫んでいる友里でありますが、ことスイスに限ってはあまり拘る必要はないと感じました。

ところでこのレストランからホテルへの帰り道、ちょっと怪しいバーかカフェみたいなものを発見してしまいました。
暗がりの店内(歩道にあるテラス席も囲いがあった)で、細長いパイプのようなものをふかす客がいるのです。

ありゃ、麻薬やっているみたい

とドキッとしたのですが、思い出してみるとスイスは大麻天国ではなかったか。個人使用では罰せられないとも聞いたことがあります。
もしかしたらその店は

大麻カフェ

だったのかもしれません。怖くて写真は撮りませんでした。

 

 

 

 

東京の鮎は本当に天然ものなのか?

昨日のブログ、スイスの2つ星レストラン(実は星があると知らなかった)の訪問記でありましたが、料理説明で間違った表記をしていると掲示板でご指摘をうけました。
英文のメニューから「牛」、「鴨フォアグラ」、「トルネード」の3つの単語の記憶があったので勝手に組み立てて

牛と鴨フォアグラのトルネード

としたのですが、なんと「トルネード」とは古典料理でいうところの

トゥルヌド・ロッシーニの「トゥルヌド」のこと
つまりフィレの一部位

であったようです。友里としましては「トルネード」というと

野茂の投球フォームの呼称

くらいしか思い浮かばなかったので、件の創作料理(牛とフォアグラの棒状重ね合わせ)を女性シェフは「トルネード」と名付けたのかと思っておりました。

さて本日は読者(出版関係者)からの情報であります。和食の関係者から聞き出したという以下のビックリ情報であります。

東京の店で出される鮎、ミシュラン星付きなど高額店でもほとんどは

純粋な天然ものではない

とのこと。
友里の経験から言わせていただきますと

東京の高額店で「養殖物」だと言われた記憶がない

つまりみな「天然もの」と思わせる提供ばかりでありましたから、この情報による衝撃は半端なものではありませんでした。

そういえばとある高額和食店の主人から以下のようなことを聞いた記憶がよみがえってきたのです。

焼鮎の背ビレが綺麗に立っているのは天然物ではない
ヒレが立っていると言うことは直前まで生きていたと言うこと
天然鮎は繊細で、物流に配慮しても生きたままだと普通半分は死んでしまう
よって店の経営上、そんな歩留まりの悪い仕入れは出来ないはずだ
東京の天然鮎は現地で〆たものでなければあり得ない

この店の鮎は他の高額店の鮎とは違う風味(味わいがある)であると感じていただけに、なるほどと思った次第であります。

この時期まだ鮎が出てくるかもしれませんので、高額和食店へ行かれたならば

焼鮎の背ビレはどうなっているか
生きたままなのか、現地で〆て仕入れているのか

じっくり観察されることをオススメします。
また飲食店関係者でこの件につきまして、ぜひコメントをいただきたいと思います。

 

 

ANNE SOPHIE PIC

本日のブログは、先日訪問したばかりのローザンヌにあるレストラン体験記であります。今回の旅行で唯一予約していた店、知人たちとの昼会食のためでありました。
当初はネットで探した別店に行こうとしたのですが、夏期休暇なのかクローズしておりまして、カード会社に相談したところ

ローザンヌで一番のレストラン

と聞いて飛びついたのであります。予約完了して送られてきた確認書で店名を見て

どこかで聞いたことがある名だな

と感じた友里。フランスの女性3つ星シェフの名前だとわかるのに時間はかかりませんでした。
ネットで調べたら数年前にオープンしたばかり。このローザンヌ店は彼女の初めての支店のようです。
同じBeau-Rivage Palaceでありますが、ジュネーブより豪華に見えるそのホテルに位置するダイニング。入り口などを撮り忘れたので、座ったテラス席からの庭の写真をアップします。

テラス席からみた庭

さてここからは、門上武司さん風に書いてみます。ただベタ褒めするだけなので簡単に書けました。

まずは友里が頼んだ前菜の蛙の足です。

蛙の足

茄子が乗せてあります。
ブラックカルダモンの香りも利いていて素晴らしい。

 

 

知人が頼んだ野菜の盛り合わせ。さすが女性シェフ、盛りつけが可愛らしい。

野菜

パルメザンクリームがよく調和しています。

 

 

別の知人が頼んだ夜のコースの1皿。ふっくらしたラングスティーヌがたっぷり。アラカルトのボリュームかと思いました。

手長エビ

トマトのアクセントが印象的です。

 

 

友里が頼んだ乳飲み子羊です。
鞍下とあばらの2種がボリュームたっぷりです。

子羊

ゴートチーズを合わせるPICさん、さすがです。

 

 

知人が頼んだコースの中の鳩料理。長時間ローストの火入れが素晴らしい。

ジュとマダカスカルペッパーの相性が抜群です。

 

 

 

そしてこれは牛と鴨フォアグラのトルネード。
量もたっぷりです。

牛とフォアグラのトルネード

フォアグラと牛の素晴らしい出会いです。
マイルドなスパイスを使ったニョッキも美味しいです。

 

下戸ではない友里たち(門上さんは下戸だけどワインなど酒を飲んだフリします)がこれらの料理に合わせたのは地元の白&赤のスイスワイン。
素晴らしいマリアージュでした。