店評価BLOG

Archive for 2月 13th, 2010

予想外にも食後感は悪くなかった、エキュレ

by tomosato on 2月.13, 2010, フレンチ

美食の王様こと来栖けい氏の経営とシェフが予約困難な3つ星店「カンテサンス」のスーシェフだったことがウリの西麻布のフレンチ。ヨイショライターだ、食事会開催でサヤ抜いているはず、と批判してきただけに、私の顔を知っている来栖氏の対応を連れの男性達は楽しみにしおりましたが、来栖氏はじめ男性スタッフの接客は終始一貫それは丁寧でありました。我々が王様厳選のデザート6種に特別なコーヒーもつくフルバージョン1万6000円コースを選択したのは言うまでもありません。

まずは「カリッとした脂」と称するハモン・イベリコの揚げ物。最近よく見るものでイマイチ。「カロチン」と称する人参スープにはミカンとカダイフで揚げたあんぽ柿が入っていてまったく理解不能。ここまでは予想通りのダメ出しでした。

「美白」とはカワハギのカルパッチョに肝とポルチーニのパウダーをかけたもの。これがフレンチかとの疑問もありましたが、塩も効いていてまずまず。続く「ホタテパン」はカリカリにしたパンでホタテを挟んだ一品。塩が利いていて最初の失点をこの2皿で挽回してしまいました。「シュー・クリーム」とは揚げた春キャベツ(シュー)にフォアグラを乗せたものでケイパーが利いていて○。「燻煙」は鰤に薫香をつけたポテトを泡状にしたものをかけてあります。凝りすぎで空回りと判断。肉料理は「来日」と名付けた鴨のローストです。好きではない低温調理でしたがこれまた塩が利いていて悪くはなかった。タルトタタン(と言っても林檎のアイス)に味濃い5種のパンを食べると1皿のポーションは小さいけど大食いの私でもお腹一杯となり、王様厳選のデザートは持ち帰ることになったのです。

顔バレなので塩を効かせた調理は特別待遇だったかもしれませんが、6500円のワインペアリング(白4種赤1種)もすごかった。有名造り手や特級畑のブルゴーニュワインまで出てきて、連れの喜びは半端ではなかった。これらの調理やサービスが恒常的なら友里的にオススメ店としたいところでしたが、2ヶ月前(11月下旬)に訪問した「すずきB」という放送作家の食べた料理と8皿中4皿被っている事を知りシェフの引き出しの少なさを再考して、「一回の訪問で充分」との評価に格下げです。

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あの店は今、エノテーカ・ピンキオーリ 銀座

by tomosato on 2月.13, 2010, イタリアン

名古屋店とは違って、銀座店は料理がそれほど悪いとは思わないのですが、世間の目はやけに冷たい。2年ぶりの久々の訪問でしたが、この日もホールに客は数組。90年代は一世を風靡したイタリアンのグランメゾンなのに、それは寂しいディナーでありました。

冷たいのは日本の客だけではありません。ミシュランにこれほどコケにされた3つ星シェフがいたでしょうか。完全に埋没した「ミシュランガイド 東京版」ですが、2007年の初年度の熱気は大変なものがありました。春先の出版発表や秋の出版記念に世界の3つ星シェフを招聘。東京に提携店を持つ3つ星シェフは高い星格付けを願い馳せ参じたのは言うまでもありません。提携店であるフィレンツェの「エノテーカ・ピンキオーリ」からも、シェフのアニー氏とオーナーであるピンキオーリ氏の夫妻が駆けつけました。ところが蓋を開けると3つ星どころか現在までまったくの不掲載。食通から相手にされない汐留の「ゴードン・ラムゼイ」でさえ1つ星ですから、この仕打ちはひどすぎます。

思い切った支出の覚悟を持って訪問すればの話ですが、この店の一番のウリはワインサービスです。ボトル売りの値付けは安くはないですが、他店にないCP良いサービスがあるのです。「テースティングコース」と銘打つもので、一人1万円から設定されたワインのプリフィクスコースみたいなもの。白、赤ワインを3?4種選んで飲めるシステムで2名からのオーダーとなりますが、必ず新ボトルを目の前で抜栓し、おかわりも原則自由。普通のグラスワイン対応とは違うのです。2万円以上のコースでは、フランスやイタリアのレアワインをラインアップしているので、特に2名では1?2本分の支払いで4本以上が実質飲み放題と同じになるのです。酒量が多い有名ワイン好きにはたまらないシステムであります。

料理はアラカルトもありますが値付けが高い。コースにある料理と被りますから、1万円から2万円までの3コースの中から選んだほうが良いでしょう。限りなくフレンチに近い料理は以前ほどの主張を感じなくなりましたが、客が数組の閑古鳥店のレベルではない。ワイン好きの方たちの訪問で、ぜひこの店の閑古鳥を撃退していただきたいと考えます。

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