店評価BLOG

Archive for 1月, 2010

箱に問題があるが料理には満足、ルカンケ

by tomosato on 1月.30, 2010, フレンチ

昨年秋、西麻布の「ビストロ ド ラ シテ」のランチを久々に食べて気になったことがありました。メニューが少なくなり味も緩くなったのではないか。好きなブーダンノワールやシュークルートを食べての食後感に、PCで検索して初夏にシェフが交替したのを知ったのです。その辞めた古屋元シェフが白金に出したビストロこのが「ルカンケ」であります。
プラチナ通りから路地を入った3階建ての一軒家。1階はオープンキッチンとテーブル2卓、2階は4卓、そして3階は個室なのですが使い勝手が良くない。この時代にバリアフリーに真っ向逆らっていて階段を上がらないと店へ入れないし、床面積が小さいからかトイレが1階にない。2階で食べていて、1階の客が階段を上がってトイレに入る様を見るのは興ざめでありました。

しかし料理は値付け、味とも悪くありません。7500円のお任せコースもありますがアラカルト中心で前菜は1000円台前半、メインは2000円前後が中心です。牛料理や山鳩などジビエは3500円前後でありましたが、所属していた「ドラシテ」より安い値付け。しかもこちらは夜でもタプナードとリエットがタダで提供されます。2回の訪問で出した友里の結論は、「箱に目を瞑ってでもリピートしたいビストロ」でありました。

牡蠣カリフラワームースとコンソメジュレ(1ヶ500円)は良く見るものでまずまず。ブーダンノワール(1400円)はパートブリックを巻いて揚げてあり濃厚で美味しい。ストウブの鍋で出てくるシュークルート(2000円)にはソーセージ、バラ肉などのエキスも濃厚。連れはブフテック(3400円)やテールの赤ワイン煮(3400)も美味しいと完食しておりまして、他の料理が気になって時をおかず再訪したのは言うまでもありません。
エスカルゴ(6ヶで1400円)は価格なりでしたが、初めて飲んだ蝦夷鹿のコンソメ、濃厚で美味しかった。フォアグラやミンチ、腿肉をサンドしてパートフィローを巻いて揚げた山鳩、ボリュームもありビストロとしては高いけど面白かった。

1万円以下のワインが充実しておらず箱と共に問題点はありますが、好きなビストロで再訪したい店が増えたのは友里にとっても嬉しいことであります。

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この値付けなら文句が言えない、かどた

by tomosato on 1月.30, 2010, 和食

恵比寿にCPの良い和食店があると後輩から誘われて夜訪問したのが「食彩 かどた」。5250円でコースを提供していると聞いて私は驚いたのです。夜の和食店、居酒屋レベルの価格で満足できる料理が提供できるものなのか。
狭い階段を降りて店内に入った私の心配はいくらか和らぎました。カウンター8席とテーブル4卓に対して、厨房スタッフが主人を含めて5名に外回りが1名とスタッフが予想外に多い。手抜き料理ではないかもしれないと思い直したのです。

コースは雲子の柚子釜でスタート。柚子か小さいけどミシュラン2つ星「青草徐{」の温いものと違って熱々で価格を考えれば許容範囲。粟麩を棒状にした「粟麩ソバ」、見た目は饂飩で甘めの餡がかかっております。この段階で「東京風味付け」の和食だとわかりました。
丸鍋はスッポン肉が一欠片に葱が一本。味醂を入れているのか甘い醤油味。肝心のスッポンはちょっと生臭かったのが残念。

造りはヒラメの薄造りに鮪、炙り鰆、ホタテとアイテムは豊富です。J.C.オカザワなら血相を変えて抗議する「混ぜ山葵」でしたが、何しろ5250円和食。脂が強い養殖ものにはこの手の山葵で充分で文句を言うものではないでしょう。
続く小鯛の塩焼きは結構美味く、〆鯖の蕪和えは価格を考えると許容範囲内。続く金目鯛の白菜蒸しも私には甘めに感じましたが、海老芋の油揚げとトロロ鍋はこの日一番満足した1品でした。そしてちりめんじゃこ飯でコースは〆となりました。
コースだけでも結構ボリュームがありましたが、アラカルト対応もしているので、試しに野菜の炊合せ(1050円)を追加。大根、茄子、油揚げ、海老芋などてんこ盛りで凄いボリュームです。これまた甘い出汁ですがCPは恐ろしく良いのではないでしょうか。2名で食べきるのが大変でした。

生ビール630円、日本酒も735円?1155円と高くはない値付け。料理が安くしても酒類を高くする店が多いだけに、良心的な経営と考えます。
5000円コースだけではなくアラカルトも豊富でボリュームあって安い。しかも酒類も高くないとなれば、多少味付けが濃く甘くても文句を言えるものではありません。家庭料理の延長線上ではありますが、和食の入門店として使い勝手とCPのよい店と考えます。

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海鮮寿司としては高すぎる、すし善本店

by tomosato on 1月.23, 2010,

札幌の寿司屋の中では知名度、そして請求額で群を抜くと言われているのがこの「すし善本店」。4万円近くかかると聞きますから銀座高額寿司屋も顔負けです。年末の押し迫った時期、本業で札幌を訪問したので初めて訪問してきました。
メインのカウンターだと言われた「幸」に客はわずか2組のみ。クリスマスなのでシャンパンが1杯サービスと言われて喜んだ友里、注がれたボトルがフランチャコルタでずっこけました。北海道はシャンパンもスプマンテも区別がないようです。

ツマミからお任せでスタート。シャンパン、もといフランチャコルタを飲み終えて南蛮漬けでビールのピッチが上がりました。刺身はヒラメが2切れ。旨みはないけど塩で食べてもまずまずか。
蝦夷バフンウニは凡庸、ヤリイカは山わさび、ネギ、鰹節で和えるという掟破りで供されます。味の強い脇役のお陰で烏賊の味を感じません。続く鮭のヅケにはビックリ。山わさびで供されましたが変な味わいで、鮭はヅケには合わないタネだとわかったことだけが救いか。
好きではないホタテの貝柱も、海鮮系寿司屋に入ったからには食べなくてはいけません。築地から引いたという大間の中トロが薄い味わいだったので赤身を所望。札幌では赤身を食べる人が居ないのかサクで用意されておらず、慌ててブロックのスジを掃除するところから始まりました。予想通り水っぽくてイマイチでした。本シシャモの雌雄に満足してその後握りに切り替えました。

酢飯は予想外というか悪くはありません。結構バランスが良い。惜しむべきかな、上に乗っかるタネがみなイマイチなのが残念でした。山わさびを乗せた〆鯖は東京の鮨屋とは段違いにダメ。コハダも質と〆が悪く旨みが出ていない。なぜか九州の鰺だけが美味しかった。昆布が強すぎるヒラメの昆布〆、大トロ、中トロ、赤身も酢飯負けし、玉子焼きは江戸風でしたが甲殻類の匂いが強すぎ。この時期の生鮑や辛子で供されるヅケもイマイチながら、〆のトロタク(沢庵とトロの巻物)はお子様味で面白かった。仕事タネが不得意と感じ干瓢巻きを諦めての支払いが、日本酒込みで3万数千円。4万円にはなりませんでしたが、銀座の江戸前高額店をも上回る支払額の海鮮系寿司屋。立地を考えるとよい商売をしているとしか思えません。

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