居酒屋
来年もまだ3つ星を張るつもりか、かんだ
by tomosato on 11月.05, 2011, 和食, 居酒屋
ある和食店主から、「ミシュラン日本版は、うちと『かんだ』を選んで最初から躓いた」との自虐的ジョークを最近聞きました。今年久々に訪問してあまりの食後感に呆然として取り上げる気力をなくしていた友里、この一言でやる気をでたのです。
どうせ無理だろうと当日電話したところ2回転目の8時半なら大丈夫と言われて急遽駆けつけたのが初夏。コースは3択で1万5000円から5000円刻みで2万5000円まで。
おいおいオープン当初は1万円コースのみ(すき焼きを追加すると5000円アップ)だったのに、3つ星になって価格だけは成長し続けているのに驚きました。
3コースでどう違うかとの問いかけに、1万5000円と2万円の違いは主に量、2万5000円は食材が異なるとの回答で我々は迷わず最高値を選んだのです。
結論から先に言わせていただくと、味が目茶苦茶濃いだけの居酒屋料理のオンパレードでありました。
まずはズイキ、蓴菜、冬瓜の餡かけ。ゴマが余計でしょっぱいだけの味。その夜の食後感を諦めた瞬間です。
長良川の稚鮎もイマイチ。数日前に食べた鮨屋(宮葉)の方が遙かにマシでありました。クラッシュアイスに直乗せの造りはなんと「常磐」のコチと言うではありませんか。正直な点は評価しますが、汚染水を海中放棄したニュースがまだ忘れられていないこの時期、高額店ならせめて産地を変えて欲しかった。
お椀は毛蟹とグリーンピースの真丈。出汁は濃くなかったですが、3星レベルではありません。穴子寿司も味濃いだけのイマイチで、天然鰻はあまりに小片で味わからず。
宮崎牛のヒレカツは1時間かけて揚げたそうですが、やはり小片が3切れだけ。しかも脂っぽくて温すぎでまったく美味しくない。
スッポンの煮物もドロドロしていて俗に言う丸鍋とはまったく別物。
そして最後でまた驚かせて貰ったのが〆の「桜エビのかき揚げ小丼」であります。コース価格2万5000円の3つ星和食の〆に出すご飯物なのか。ここは天麩羅屋なのか。
いやヒレカツまで出すなんて単なる「和風のうまいもの屋」ではないか。いや実際は美味くないからその範疇からも逸脱しているミシュランを転けさせた3つ星和食であります。
果たして2012年版でも3つ星を張って更にミシュランを転けさせるのでしょうか。
禁煙者は絶対に近寄るな、銀座きく
by tomosato on 10月.02, 2010, 居酒屋
銀座中の喫煙者が集まっていると思うほど喫煙率が高い小料理屋。和洋を問わず全面禁煙を掲げる店が多い中、「喫煙可」でも紫煙をくぐらす客をそうは見たことのない友里、店内に入った瞬間に凍てついてしまった。
女性を含めてほとんどの客がタバコを吸っているではありませんか。美味しそうにタバコを吸いながら小料理をつつきお酒を飲んでいたのです。タバコを常備する店を見たのも何十年ぶり。正に喫煙者のパラダイスであります。
一日に300枚も揚げる東京一のアジフライがウリと聞き友里は訪問を決意したのですが、着席してあまりの煙の濃さに意気消沈してしまいました。しかし「お母さん」という名札を胸につけた女将はじめ女性スタッフの温かい対応に気を取り直し、メニューを見てビックリ。
酒肴を含めて料理は70種と盛り沢山。各料理に金額が書いていないのは接待客への配慮とのことですが、何故かお酒には価格が書かれてありました。
ビールが500円、冷酒も800円からで最高が万寿の2000円と思ったより高くはありません。
豊富なメニューから頼んだ料理は、高額和食のレベルではないけど銀座の小料理としては充分か。オマケの白魚天麩羅はまずまず、きんぴらは予想ほど味が濃くない。造り置きの鱧の落としもこの業態では許容レベルで添えられた山葵も本物でした。
もう1つのウリと言われるポテトサラダは味濃かったけど喫煙者のツマミなら仕方ないか。もしやと思って頼んだコロッケの中身が予想通りこのポテトサラダだったのは近所の「大羽」と同じであります。
そして主役のアジフライの登場です。小アジと言うだけに本当に小さい。大きさを揃える芸の細かさに感心しながら、味付きのフライをそのまま口に入れての感想は、鰺の旨みが薄い。とても東京一とは思えませんが、ビールには持ってこいの揚げ物でありました。
いくつか頼んだ刺身も悪くなく、特に馬刺しは「銀座 力」より美味しかった。キンキの塩焼きに期待ほどのものを感じなかったけど、お酒を適度に飲んでの支払いが一人1万2000円前後。
喫煙者にとっては堂々と喫煙できますから、喫煙料が入っていると考えれば高いと言えないかもしれない。でも受動喫煙を恐れる人は絶対に近寄ってはいけない店でもあります。
この店を京料理と持ち上げたら可哀想、京加茂
by tomosato on 5月.29, 2010, 居酒屋
友里と因縁のあった古川修氏が「京料理と純米無濾過生原酒を合わせる別天地」と絶賛していた名古屋の和食店。主人自身も「京料理」と思っているようですが、ネットに出ている料理写真を見る限り「京料理」とは思えなかった友里が、関西在住の食べ仲間と弾丸ツアーで訪問したのは4月の下旬でありました。
まずは予約電話でビックリ。夜のコースは4800円からあると言うではありませんか。
いくら名古屋とは言え、「京料理」を夜に5000円以下で提供できるものなのか。我々は後で文句を言われないよう、最高値の1万2000円コースを選択しました。
一軒家ですが、カウンターに置いてあるドラえもん人形やテーブルに設置された灰皿を見て、限りなく「居酒屋」に近いと判断。現に地元客はしっかり喫煙しておりました。
奥の個室では幼児の「雄叫び」。別天地の定義がここまで古川氏と異なるとは思いませんでした。
突き出しのサロマ湖のウニ。よもぎ豆腐とうすい豆が添えられていますが、盛り付けと質は正に居酒屋レベル。お椀のタネはアイナメで、揚げて旨みのない質をカバーしています。予想通り出汁はかなり濃い味でした。
造りの主役はキャビアを包んだ脂くさい鯛。鯛の質が良ければこんな細工は必要ありません。最高値のコースを頼む客がいないので、慌ててキャビアで付加価値をつけたのか。
焼き物はホタルイカや貝柱を熱した石で客自身が焼き上げます。石が薄いのですぐ冷めてしまい生焼け状態。
琵琶湖の稚鮎はなんと「ワタ抜き」で提供されます。もっとも鮎らしい部位を外す理由は何なのか。伊勢エビの具足煮も京都の有名店で食べた経験がなく甘すぎる調理で美味しくなかった。キスとコシアブラの揚げ物もベチャベチャ、「国産牛」の牛鍋は、すき焼きとしゃぶしゃぶの中間のような調理でこれも甘すぎ。黒七味を多用して食べきりました。
どこにも京料理の片鱗を見出せなかった「京加茂料理」でしたが、濃い、甘い、といった居酒屋料理には、同じく味が濃すぎる「純米無濾過生原酒」が合うのでしょうか。
こんな強い味の酒を置いている真の京料理店はないはずですので、「別天地」とは名古屋にある単なる田舎料理店と最終判断。
この店が真の京料理と思い込んではその後の外食人生を踏み外すでしょう。
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