3月29日付け本コラムで取り上げた大阪のカレー店「宝石」。現在閉店中ですが、スパイス系カレーとの評判とは違ってまったくスパイスの特徴を感じ取れず大阪のスパイスレベルに落胆していた友里が、東京ウォーカー別冊に釣られて訪問したのがこの東京は京橋にあるその名もずばり「京橋屋カレー」であります。
カウンター3席にテーブルは10席くらいでしょうか。男女2名で切り盛りしており、一皿一皿スパイスなどを添加して調理しているので、注文してから出てくるまで15分はかかってしまいますから、チョイ食べの人には向いていないカレーであります。
辛口伊達鶏、ときえ、じゃが、キーマとカレーは4種。キーマ(1300円)を除いてあとは1150円、人気のツイン(2種選べる)は1400円と、カレー店の中では高い値付けであります。
まずはオススメということでキーマと伊達鶏を選択した友里、大阪カレーと違ってスパイスの主張を充分に感じ取ったのであります。
伊達鶏カレーは結構辛い。カイエンペッパーをかなり投入しているようです。キーマは逆にトマトジュースを入れているとのことで辛くはないのですが、カルダモンなど特徴的なスパイスを大いに感じたのであります。いずれもあまり食べたことがない印象的な味のカレーでありまして、翌日昼にまた再訪してしまいました。
今回は「ときえ」と「じゃが」のツインを選択。ときえカレーは、近江鶏、キャベツ、海老を使ったハーブカレー。辛くはないとのことでしたが妙に刺激的な味わいで癖になりそう。じゃがカレーはジャガイモが半個に青唐辛子も入っています。調理の最後にマスタードオイルを掛けるので、4種の中では一番辛いものでありました。
4種とも創作カレーと言ってしまえばそれまでですが、特徴があって癖になるお味。アルコールはビールしかなく、昼しか営業していないのでゆっくりワインを飲みながら食べることは出来ませんが、私は行列造ってまでスパイスを感じないカレー屋に並ぶ大阪人に訴えたい。
江戸前鮨、まともなフレンチやイタリアン、そして天麩羅に加えてスパイス系カレーも東京が遙か上。関西のこれらジャンルの「なんちゃって」には目もくれず、上京の折にぜひ試していただきたいと考えます。