土俵と相撲甚句に釣られたちゃんこ鍋訪問、吉葉

昼の平成中村座観劇を1週間後に控えた昨年末、友里は観劇後の外食先の選定に苦労しておりました。2所帯のグループで浅草らしい雰囲気の料理店はないものだろうか。
今年になって問題が発覚した食べログで調べてみたら、上位にランクインしている店は、鴨、フレンチ、蕎麦、ベトナム、鉄板焼き、寿司など下町音痴の友里でも「これは浅草色じゃない」というジャンルばかり。冬なので鍋料理が良いとの意見から絞ったのが「ちゃんこ鍋」でありました。
この「吉葉」に決めた理由は土俵の存在。そして相撲甚句なるものもウリというのですから、ここは何でも経験と予約を入れたのであります。

2階の個室を入れると300席ほどになる大キャパの店。土俵は本物と同じ大きさで、その周りの桟敷が特等席だとか。単品ではなくコースを頼まなければならないという条件をのんですぐさま我々は予約を確定したのであります。

大人が頼んだ鍋コース(6300円)のスタートは海老やアスパラの造り置き先付け。地方の旅館で出されるレベルを確認して造りへ。甘エビ、マグロ、カンパチとこれまた冷凍レベルは添えられた混ぜ山葵とある意味マッチしておりました。
当たり外れが少ないだろうと追加した特撰サラダ(1500円)は、驚くべき量でありましたが、海老や生ハムの必然性を感じません。コースに戻っての焼き物はサーモン。これをようやく食べ終えてお待ちかねの鍋の到着となりました。

ホタテ、つみれ、椎茸、鮭、鶏、豚と具の種類は豊富ですが野菜が少なすぎるのではないか。たまらず野菜を追加してしまいました。
味も期待していたものを感じず、うどんで〆としたのであります。
ちゃんこ鍋だけを考えても、今生き残っているかわかりませんが、「ちゃんこダイニング 若」で昔食べたものの方がもっとマシだったのではないか。これならそこらのもつ鍋屋でたっぷりの野菜と共にモツをかき込んだ方がヘルシーであったと後悔したのであります。

最後にもう1つウリの相撲甚句。桟敷だと目の前で始まりますから、本当に特等席。1000円持っていくと番付をくれるサービスもこの席はかなり有利となります。
料理に拘らず、運が良ければ関取との遭遇(稀勢の里を見ました)と相撲甚句だけで満足する人限定のお店であります。