同じく「月刊めしとも」(残念ながら今月発売で終了)から「女性を落とせる店か」、「男を上げられる店か」の視点での訪問調査を依頼されてその存在を知った「ヴァニティ・ラウンジ」。直ぐさまチェックしたHPの第一印象は、バブル時代の遺跡のようで「こりゃアカン」でありました。
昔と違って今は単なる「雑居ビル」の六本木ロアビル。その最上階に?「レストラン」、「ラウンジ」、「カラオケルーム」などを配する240坪を誇る大複合施設であります。
でもこの場所、昔はバニーちゃんを擁したプレイボーイクラブはあったのではないでしょうか。一時期は一世を風靡した健全キャバレー?でありましたが、時代遅れとなって世間から見向きもされなくなったのはこの六本木ロアビルと同じ。
そんな廃墟後ともいえる最上階にオープンしてしまって、キャッチ通りに勝負店として使えるのか疑心暗鬼の中、とりあえず女性を誘ってこの店を訪問したのですが、食後感は最悪となりました。
まずは日没前に入店してその安普請さに唖然。わざわざ予約したカップルシートはテーブル・ソファとまったくの安物。フローリングや壁際も仕上げが雑で、新装開店と言っても、前の店から居抜きのままで手をかけなかったのではないかと思うくらいひどいもの。
このコラムを読んでも訪問したいと思う方は、日が落ちて店内が暗くなるまで入店してはいけません。
シャンパンのヴーブ・クリコ社とのコラボを謳っておりましたが、値付けも高くロゴ入りのグラスも子供だましで高級感なし。グラスワインは白赤1種しかないのも問題です。
コース(5000円前後)は料理人の顔が見えないバイトレベルのダイニング料理。自慢の夜景もたいしたものではなく、週末だというのに客がほとんどいない店内では女性を落とせるはずもありません。
長居は無用とグランハイアットの「マデュロ」へ場所を変えるという戦略変更を強いられたのでありました。23時からラウジタイムとしてナンパ専門の「クラブ」になるのかもしれませんが、前時代的な店であることに変わりはありません。
こんな安普請の大箱店で女性が口説けるほど、今の世の中甘くありません。男性サービス陣の頑張りだけが好印象でありました。