ですからこの手の料理を外で食べたい時はよりスパイス感を求めるようになってしまったのであります。
そんな友里に食べ仲間が教えてくれたのが、食べログでも高得点(4.02)の押上にある人気店、その名もズバリ「スパイスカフェ」。
早速身内と行こうと電話したら、日曜だというのに当日だからか満席で2回転目の20時半でないと入れないとのこと。都心ならまだしも押上で21時近くから食事をしたら帰宅は日付けが変わるかもと断念して2週先の予約を入れ直したのであります。
押上駅から徒歩で15分はかかったでしょうか。カレーの為にここまで頑張る自分に感心するも大きな期待をもって古民家風の店へ入ったのですが・・・
コースは2500円、2900円、3500円の3種。前菜やカレーの皿数が変わるだけで、総量はそれほどの差がないとのことでしたが、ここまでやってきたからにはと友里は最高値コースを頼んだのであります。
まずはオススメの自家製ジンジャエールで喉を潤そうとしましたが予想外に甘過ぎで愕然。すぐさまビールに切り替えです。
選んだ前菜2種からまずは盛り合わせが登場。
ニンジン、玉葱のキッシュ、ゴーヤと玉葱のフライ、ゴルゴンゾーラ(クリームでのばしている)、カボチャ、インゲンとズッキーニ、オクラとトマト、とアイテムは豊富でありましたが、肝心のスパイスはいくつかにクミンらしきカレー風味がつけてあるだけ。まったく凡庸な、居酒屋レベルの前菜群なだけでありました。
続いての前菜は自家製ソーセージ。
トマト、シシトウ、ジャガ芋(チーズ味)が添えられておりましたが、肝心のソーセージは何かのハーブを感じましたがスパイス感なんて皆無。
1500円で追加できるというので頼んだ評判の野菜ビリヤニ。
見た目は野菜の彩りふくめ盛りつけが綺麗で量も豊富でありましたが、肝心のお味はスパイス感が物足りなく再びガックリ。かくして友里は〆のカレーに望みを託したのであります。
5種以上のカレーから頼んだ3種のカレー。
チキンはよく言えばまろやか、はっきり言えば物足りない。マトンも臭みはあるがスパイス感に乏しすぎ。かろうじてラッサム(豆とトマト)がコリアンダーをやや強めに感じただけでありました。
そして身内が頼んだ海老もコライユ味でどうってことなかった。付け合わせのキャベツに強めのカルダモンを感じただけだったのであります。
ビールにワイン(4000円前後)を頼んでの支払いが一人当たり6000円超。
都心のインド料理と比べても特に安いわけではなくスパイス感も負ける押上の人気スパイス料理店。看板倒れは友里定説の「立地の妙」のよるもの。
六本木や銀座でこの料理を提供したら、現在の人気&評価を得ることは不可能であると考えます。